2025.09.23
今回の対談では、FIBA女子アジア2025で準優勝を果たした女子日本代表にも注目。キャプテンとしてチームをけん引した髙田真希(デンソーアイリス)と篠山竜青(川崎ブレイブサンダース)が登場し、ABEMA中継で解説を務める立場から、注目の若手・田中こころや強敵・張子宇の魅力と脅威ついて語った。
インタビュー・文=入江美紀雄
写真=鷹羽康博
取材協力=ABEMA
※インタビューは8月8日 FIBAアジアカップ2025 日本代表vsイラン代表の直前に実施
――今回の女子アジア大会で大活躍して話題となった田中こころ選手について聞かせてください。
篠山 田中こころには驚きました。「こんな選手が出てきたか」という印象です。大会前から「やりそう」という雰囲気はあったんですか?
髙田 はい、ありました。気持ちが強いのが一番のポイントです。正直、ポイントガードが人数的に不足していた状況で、強化合宿からずっとスタートで起用されていました。プレーも良く、もともとのポテンシャルも高い。新任のコーリー・ゲインズヘッドコーチとも積極的にコミュニケーションを取っていました。メンタル面も非常に強いので、あれだけできる力はあると感じています。
篠山 なるほど。でも僕らからすると、「どこから連れてきた!?」というサプライズでした(笑)。

篠山は田中こころの活躍に驚きを隠さなかった [写真]=fiba.basketball
――中国戦でマッチアップした張子宇(チャン・ツーユウ)選手について教えてください。
髙田 身長は2メートル20センチ。今年で18歳なので、さらに伸びるかもしれません。FIBA U18女子アジアカップ2024の試合で日本と戦っている姿を見て衝撃を受け、「こんな選手がいるのか」と。実物を見るのはアジアカップの中国戦が初めてでした。
これまでマッチアップした中で最も大きかったのは2メートル6〜7のセンチ選手で、それでも十分に手強かったです。その高さを15センチも上回る相手は未知の存在でした。試合前の映像ではやられている場面ばかりで、自信を失いかけましたが、自分なりの守り方の引き出しを用意して臨みました。もちろんやられる場面はあると割り切り、それよりもオフェンスで取り返すことを重視しました。ディフェンスは倒されても、何をされても身を粉にしてやり切る覚悟で臨み、技術よりも気持ちの部分で負けないことを意識しました。結果的に、その気持ちで勝てたのが良かったと思います。

未知の高さに経験と気持ちで髙田は対応 [写真]=fiba.basketball
篠山 今の女子は若い選手が出てきて、平気でワンハンドシュートを打ったり、ピックアンドロールを男子のように使いこなしたりしています。田中選手のハンドリングや3ポイントのステップバックなど、新しいプレーが増え、成長と進化を強く感じます。
髙田 若手がどんどん新しい技術を取り入れているのを感じます。田中のような選手が出てきたことで、女子バスケット全体のレベルは確実に上がっていると思います。
――お二人とも、代表でキャプテンを務められています。チームをまとめる上で心がけていることはありますか?
髙田 負けが続いたりして雰囲気が悪くなると誰も言葉を発さなくなりがちなので、練習中から常に声を掛けています。ハドルを組む時も「切り替えて元気にやっていこう」と伝え、明るい雰囲気を作るよう意識しています。試合後は落ち込んで口数が減る選手もいますが、練習中は盛り上げないといけません。コートに立てばやるべきことに集中できるので、特にコート上での声掛けを大事にしています。
――今後の代表活動については?
髙田 次の世代がなかなか出てこないので、まだ引退はできなさそうです。来年は女子ワールドカップ(2026年/ドイツ)があるので、若い選手に経験を積ませながら、自分もチームに貢献できる部分をしっかり果たしていきたいです。
篠山 男女ともにアジアで勝ち、世界を驚かせる存在になってほしい。そのためにも、もっと男女で一緒にできることがあってもいいと思います。合宿まではいかなくても、イベントなど垣根を越えた取り組みができるはずです。
髙田 そうですね。男女が協力して、日本バスケット界全体を盛り上げていきたいと思います。

髙田も男女代表が足並みをそろえての活動に賛同 [写真]=鷹羽康博
2025.09.23
2025.09.10
2025.09.07
2025.08.15
2025.08.04
2025.07.15
2025.08.18
2025.08.17
2025.08.16
2025.08.15
2025.08.14
2025.08.14
2025.08.17
2025.08.16
2025.08.16
2025.08.15
2025.08.15
2025.08.15