2025.08.19
サウジアラビアで開催された「FIBAアジアカップ2025」で、ベスト8を前に姿を消すこととなったバスケットボール男子日本代表。アジアの壁を改めて痛感する結果となったが、休む間もなく、3カ月後には2028年ロサンゼルス五輪へと続く戦いが始まる。この悔しさを糧に、日本はいかにして世界の舞台へと返り咲くのか。本稿では、今後の試合スケジュールを整理し、ロス五輪への道のりを展望する。

アジアカップ予選でも激闘を繰り広げた中国[写真]=fiba.basketball
16カ国が4チームずつ4グループに分かれてホーム&アウェーで対戦し、各グループの上位3チームが2次予選へ進出するこの大会。日本は中国(FIBAランキング30位)、韓国(同53位)、チャイニーズ・タイペイ(同73位)と同組となった。FIBAランキングを見ると日本が最上位となるが、今回のアジアカップではいずれも日本より上位となった国々。シーズン中の開催となる11月から3月までの4試合は国内組のみでの試合が予想されるので、アジアカップで得た教訓を胸に白星を積み重ねたい。
●2025年
・Window1:
11月28日 vsチャイニーズ・タイペイ(ホーム)
12月1日 vsチャイニーズ・タイペイ(アウェイ)
●2026年
・Window2:
2月26日 vs中国(ホーム)
3月1日 vs韓国(ホーム)
・Window3:
7月3日 vs中国(アウェイ)
7月6日 vs韓国(アウェイ)

過酷を極めた2019年のW杯予選[写真]=fiba.basketball
前回のワールドカップは開催国枠での出場だったが、2019年の中国大会では実に21年ぶりに自力で出場権を勝ち取っている。この事実は、ワールドカップ予選がいかに過酷な道のりであるかを物語っているだろう。海外組の招集が難しい11月や2月のWindowでは、必然的に国内組の力が試されることになる。代表チーム全体の「総合力」をいかに高められるかが、予選突破への鍵となる。
また、2026年9月には地元・愛知県で「第20回アジア競技大会」が開催される。この大会は、Bリーグで頭角を現す若手選手や、次世代の才能にとって、代表入りをアピールする絶好の舞台となる。ここで新たな戦力が台頭することも、長い予選を戦い抜く上で極めて重要な要素となりそうだ。
なお、予選を突破できずワールドカップ本大会出場を逃した場合、日本は2027年8月開催予定の「ロス2028オリンピック プレ予選」に進む。この大会には、ワールドカップ1次予選と2次予選で敗退したアジアの8チームが参加し、勝ち上がった1チームのみが「ロス2028オリンピック 世界最終予選(OOT)」に進出することとなる。

世界の強豪と相対するW杯[写真]=fiba.basketball
日本代表が再び自力で五輪への扉をこじ開けるための条件は、ワールドカップアジア参加国のなかで最上位の成績を収めること。前回大会、48年ぶりに掴んだ五輪への切符は「奇跡」とまで称された。もちろん、あの熱狂の再現を誰もが望んでいる。だが2年後、我々が目にしたいのは、「奇跡」ではなく「必然」として世界の強豪と渡り合う日本の姿だろう。
その期待を後押しするのが、国内リーグの構造改革「B.革新」の存在だ。ワールドカップは、その最初のシーズン(2026-27)が終了した直後という絶好のタイミングで行われる。よりハイレベルで激しい競争を勝ち抜いてきた国内組の選手たちが、日本代表を新たなステージへと引き上げる原動力となることに期待したい。
もし、ワールドカップでアジア最上位を逃した場合、道はさらに険しくなる。アジア・オセアニア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカ大陸の強豪がひしめく「オリンピック世界最終予選(OQT)」で、残されたわずかな椅子を奪い合う過酷な戦いが待っている。

[写真]=Getty Images
2025.08.19
2025.08.18
2025.08.17
2025.08.15
2025.08.15
2025.08.14
2025.08.17
2025.08.17
2025.08.16
2025.08.15
2025.08.15
2025.08.15