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キヤノンがアジア大会バスケで世界初の実証実験…遠隔地に競技空間をリアルタイム再現

実証実験会場(東京・虎ノ門)でのMRデバイスによる観戦体験の様子
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 9月25日、キヤノン株式会社は、愛知県および名古屋市で開催されている「第20回アジア競技大会」のバスケットボール競技を対象として、遠隔地に競技空間をリアルタイムに再現する新たなスポーツ観戦体験の実証実験を9月18日に実施したことを発表した。本取り組みは、同社のボリュメトリックビデオ技術とMRシステム「MREAL」、NTTなどが提唱する次世代通信基盤「IOWN APN」を活用したもので、遠隔地でリアルタイムに3D空間データを再現し、MRデバイスで自由な視点によるライブ観戦を提供する世界初の試みとなっている。

 実証実験では、試合会場である愛知国際アリーナで約100台のカメラを用いて撮影した映像を、「IOWN APN」による高速・大容量・低遅延の通信環境を通じて神奈川県川崎市のキヤノン川崎事業所へリアルタイム伝送。遠隔地で3D空間データを生成したうえで、東京・虎ノ門のサテライト会場へリアルタイム伝送を行った。会場ではスポーツビジネス関係者など約60名がMRデバイスを装着し、テーブル上に立体再現された選手の動きやプレーを自由な視点からリアルタイムに視聴した。

愛知国際アリーナ・川崎事業所・東京会場を結ぶ本実証実験の構成イメージ


 会場で体験した元バスケットボール選手でBリーグの富山グラウジーズや新潟アルビレックスBBで活躍、現在はBリーグ中継の解説を務める城宝匡史氏は、「コートサイドに座らなければ観られない視点や、上から見下ろす視点など、さまざまな角度から試合を観られる点が素晴らしい技術だと感じました。プロの選手でもコート全体を俯瞰して観る機会はなかなかありません。選手やコーチが同じ視点からプレーを振り返ることができるため、スカウティングなどの面でも活用できるのではないかと感じました」とコメント。

 また、Bプレミア東地区に所属する群馬クレインサンダーズのゼネラルマネージャーを務める吉田真太郎氏も、「アリーナに足を運ばなくても、まるでその場にいるような臨場感でさまざまな視点から試合を観戦できる可能性と、コーチと選手が同じ映像を自由な視点で多角的に確認できることによる競技力向上の可能性を感じました。今後のスポーツ観戦や競技指導などにおいて、間違いなく必要とされる技術になっていくのではないかと感じました」と期待を寄せた。

 キヤノンは今後、国内外のパートナーとの協業や施設管理事業者との対話を深めながら、技術の社会実装に向けた取り組みを推進し、スポーツ観戦における新たな映像体験の創出を目指していくとしている。