2018.10.09

間寛平氏と田村裕氏が福井国体を観戦…車いすバスケも体験し、選手たちと交流を深める

車いすバスケット体験
福井国体を視察後、車いすバスケットに挑戦した吉本興業の間寛平氏と田村裕氏
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 10月4日、お笑い芸人の間寛平氏と麒麟・田村裕氏が福井県に赴き、「第73回国民体育大会(福井しあわせ元気国体)」を視察した。バスケットボールの試合とともに、同じ会場で行われた車いすバスケットボールのエキシビジョンマッチも観戦。さらに車いすバスケットボールを実際に体験した。

 2020年に行われる東京オリンピック、パラリンピックは、「オリパラ」の呼称が広く用いられ、エンブレムやマスコットも一体で展開。開会式と閉会式を起承転結の四部作で作成する計画など、オリパラ融合の様々な取り組みが行われている。そんな中、福井県では、9月29日から10月9日に福井国体、そして10月13日から15日には障害者スポーツの「福井しあわせ元気大会」を開催。この福井国体、福井元気大会でも「融合」をテーマに、10月7日と8日の国体期間中に、史上初めて障がい者スポーツ競技である車いすバスケットボールが行われた。4日には車いすバスケットボールのエキシビションゲームが開催され、寛平氏と田村氏が視察に訪れた。

 まずは、福井県営体育館で行われていた少年男子バスケットボールの準決勝を観戦した2人。福井県住みます芸人の飯めしあがれこにお氏、坂井市専属住みます芸人のライオン大将軍・鳴海良亮氏と玉村優人氏も駆けつけた。観戦するのは京都vs愛知の試合。初めてバスケを見るという寛平氏は、試合が始まっていないのに「迫力あるなぁ」とひとボケ入れつつも、開始前からライオン大将軍の2人に説明を聞くなど、興味津々の様子。試合がスタートしてからは「おお!」、「すごいなぁ」、「うまい!」と声を上げ、初のバスケット観戦を堪能していた。田村氏はパンフレットで選手のプロフィールを確認するなど、さすがに慣れている様子。そして「あの子は1年生です」、「今は学校の違う子が1人入ってます」などの情報を寛平氏に伝え、ルールについても的確に解説しながら観戦を楽しんた。

 今回、初めて国体期間中に障がい者スポーツの競技が行われるが、これは国体と同じく障がい者スポーツも盛りあがればという思いから実現したもの。同じ運動公園のなかで、国体と障がい者スポーツが混ざり合って「融合」することで、多くの人に障がい者スポーツのアピールができ、もっともっと浸透すればということで行われた。エキシビジョンマッチに参加した選手たちも、「車いすスポーツが競技スポーツとして認められた」とこの試みに大いに賛同。競技スポーツと車いすスポーツの垣根をなくすために力いっぱいのプレーを見せてくれた。コート上での激しいプレーの連続に、寛平氏と田村氏も「すごい!」、「うまいなぁ」と大興奮。ナイスプレーには手を叩いて声援を送っていた。

車いすバスケットの迫力に引きこまれて観戦する2人

 続いては、ちもり体育館に場所を移して、車いすバスケ体験。指導してくれるのは、エキシビジョンマッチにも参加していた福井選抜チームのメンバー。車いすの操作が肝心とのことで、動かし方を順に説明していく。選手たちからの「普段車とバスケ車の違いは?」という質問に、寛平氏が「色!」とボケて笑いを誘うシーンも。質問の答えはタイヤがハの字についていること。こうすることで転倒しにくいうえ、スピードが出しやすく、ターンもしやすいとのこと。ぶつかり合うこともあるので、バンパーより前に足を出さないといった注意事項も伝えられた。そして動きの体験からスタート。まずは前身、そしてバック。寛平氏たちに車輪を左右同じ力で押すようにと声がかかる。寛平氏、田村氏は最初こそおっかなびっくりの様子だったが、すぐに慣れたようでくるくると車いすを動かし始めた。選手が腰だけでターンするのを見た田村氏は、思わず「ずるい!」と叫び、笑いを誘う。続いてコート内での鬼ごっこ。田村氏が鬼になったが、見事90秒で寛平氏と住みます芸人の3人を捕まえると、体育館に拍手が起こった。次は選手が30秒で全員を捕まえるということで、各自が懸命に逃げ回る。ギリギリ捕まったり、なんとか逃げきったり、寛平氏も「おもしろい!」としっかり楽しんでいる様子。

 そしていよいよボールが登場。まずは2人1組で向かい合ってのパス、そして基本のシュート練習のあとは、動きながら打つレイアップシュート。田村はさすがのテクニックを披露。寛平も負けじとシュートを放つが、なかなかうまく入らない。住みます芸人の鳴海氏が転倒したことをきっかけに、起きあがり方のレクチャーも行われるなど、体験は充実の内容だった。最後は2チームに分かれて試合を開催。全員が最初とは比べものにならない動きを見せ、試合は白熱する。ゴール下で待ち受ける寛平氏にパスがとおると、体育館が歓声に包まれるシーンも。コート上にいる全員がとにかく笑顔で、あっという間にタイムアップを迎えた。

田村氏は持ち前のテクニックを披露

 終了後の寛平氏は「おもしろい!」と車いすバスケを満喫した様子。選手から「車いすバスケを始めて、人生が楽しく変わった」というエピソードが話されると、拍手が起こるシーンも。最後は寛平氏がパラリンピックを楽しみにしていると話し、「一生懸命応援させてもらいます」と伝えると、今度は選手たちから拍手が起こった。体験後は参加者たちと記念撮影。大いに盛りあがった車いすバスケット体験は終了した。

 囲み取材で寛平氏は、改めて「こんなにおもしろいと思わなかった」とにっこり。初めて見た車いすバスケについては、格闘みたいだったと振り返った。そして、選手たちから教わった、「倒れても起きあがる」こと、「1人では無理なときは助け合いながら起きあがる」ということに触れ、奥が深いと感心しきり。選手たちと実際にプレーした感想は「みんなが前向き!」と、こちらにも感心した様子だったが、唯一の心残りは「田村からボールを顔面にぶつけられたこと」と話し、笑いを誘う。「目から火が出るってホンマや!」とグチると「すみません」と田村氏も恐縮。バスケ経験者の田村氏だが、実際に車いすバスケをやってみて「迫力ある」と脱帽。日本代表戦も観戦に訪れたそうで、2020年にメダルを取ってもらえたらと期待をこめる。そして、これまでの車いすバスケ体験イベントでも、やってみた子どもたちの目がキラキラすると強調。偏見なく触れ合ってほしい、今まで参加したことのない人に参加してほしいとアピールすると、寛平氏も「東京パラリンピックにも行きたい」と2020年に向けての希望を熱く語っていた。

初めての車いすバスケットを大いに楽しんだ寛平

こうして福井での健常者スポーツと障がい者スポーツの融合の姿を体験した一行。最後に福井県住みます芸人のこにおは、「福井にはおいしいものがたくさんあり、人も優しく癒やされる」とアピール。国体で福井に来てよかったと言ってもらえるように魅力を知って帰ってもらいたいと力を込めていた。