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『B MY HERO!』
9月7日(現地時間9月6日)、米マサチューセッツ州スプリングフィールドで行われたバスケットボール殿堂入りセレモニーに、シルビア・フォウルズ(元シカゴ・スカイ/ミネソタ・リンクス)が登壇した。WNBAで2度の優勝(2015、2017年)、ファイナルMVP2回、シーズンMVP(2017年)、ディフェンシブ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー4回、さらにオリンピックで4大会連続(2008年北京、2012年ロンドン、2016年リオデジャネイロ、2021年東京)で金メダルを獲得したフォウルズは、女子バスケットボール界を代表するセンターとして殿堂入りを果たした。
スピーチの冒頭、フォウルズは「自分が殿堂入りするなんて想像できなかった」と感慨を語り、家族への感謝を述べた。母親には「私を支える背骨のような存在」と言い、姉や兄たちには「忍耐と努力の大切さを教えてくれた」と振り返った。
フォウルズがバスケットボールを始めたのは中学2年生。地元マイアミでコーチ陣や仲間に強く勧められて競技に取り組み始めたといい、「自分に夢がなかった時期に、バスケットボールが人生を変えてくれた」と語った。マイアミ・エジソン高校時代にはコーチやチームメートが基礎を教えてくれ、全米規模の育成組織AAU(アマチュア・アスレチック・ユニオン)に所属するハリウッド・イーグルスやマイアミ・サンズでの経験も大きな成長につながったと感謝を述べた。
進学先に選んだルイジアナ州立大学(LSU)については「正直さで惹かれた」と明かした。リクルート時、名将スー・ガンターから「君は良い選手だが、努力すれば偉大になれる」と告げられ、「与えられるのではなく勝ち取る」という自分の価値観に合致したと振り返った。
WNBAではシカゴ・スカイで6シーズンを過ごし、「自分を世に示す機会を与えてくれた」と感謝。その後移籍したミネソタ・リンクスでは「私をさらに高めてくれた」と語り、同じく今回殿堂入りを果たしたマヤ・ムーアらチームメートの名を挙げて「毎年最高のレベルで戦う術を学んだ」と述べた。リンクスを長年率いたシェリル・リーブヘッドコーチやオーナーのグレン・テイラー氏にも深い敬意を示した。
さらにUSA代表での活動にも触れ、複数の五輪で金メダルを獲得した経験を「誇り」と語った。また高校時代から支援を続けてくれたナイキや、代理人・関係者への感謝も口にし、ビジネス面での支えがあったことを明かした。
最後に「WNBAは15年間、私に才能を発揮する舞台を与えてくれた」と述べ、殿堂入りを果たした他の選手たちに敬意を示しながらスピーチを締めくくった。会場は大きな拍手に包まれ、フォウルズの栄誉を称えた。