2018.12.11
11月27日(現地時間26日)に行われたオーランド・マジック戦。ゴールデンステイト・ウォリアーズはホームのオラクル・アリーナで臨んだものの、前半を終えて47-64とマジックに17点のリードを許していた。
後半からKDことケビン・デュラントとクレイ・トンプソンを中心に追い上げるも、マジックはウォリアーズにリードを許さない試合運びを見せていく。
それでもウォリアーズは、第4クォーター序盤にトンプソンが2本連続で3ポイントを沈めて3点ビハインドの射程圏内とすると、残り5分26秒にまたもやトンプソンの長距離砲で逆転に成功(102-100)。
その後も両チームは互いにリードを奪い合う展開となる中、デュラントが残り1分19秒に3ポイントプレーを完遂。さらには残り22.2秒に4点リードへと広げる3ポイントをねじ込んでウォリアーズが最終スコア116-110で制し、今季15勝目(15勝7敗)を挙げた。
25日(同24日)のサクラメント・キングス戦でシーズンハイとなる44得点を記録していたデュラントは、この試合でそれを上回る49得点と大爆発。フィールドゴール33投中16本(うち3ポイントは10投中4本)、フリースローを13本すべて成功させたほか、6リバウンド9アシスト2スティール2ブロックを記録し、逆転勝利へと導いた。
キャリア12シーズン目をプレーするデュラントにとって、2試合連続で40得点以上を挙げたのはキャリア3度目で、一昨季のウォリアーズ加入後では初となった。『ESPN Stats & Info』によれば、2試合のスパンで残した計93得点は、デュラントのこれまでのキャリアにおいて最も高い得点だという。
デュラントは試合後、「僕は17本のショットをミスしていた。前の試合やこの試合であと何本かショットを決めることができたように感じた」と『AP』へコメントしている。
もっとも、デュラントがここまで高得点を連発している要因はチーム事情にある。ステフィン・カリー(左鼠径部)とドレイモンド・グリーン(右足の指)をケガのため欠いており、デュラントとトンプソンへの負担が増しているからだ。
「彼(デュラント)はまさに驚異的。クレイと共に大きな責任を背負いながら活躍を続けている。特にケビンの活躍には驚くばかりさ」とスティーブ・カーHCも『ESPN』へコメント。
デュラントとしても、「もっと調子を上げることができるかもしれないと感じている。今は多くのプレータイムを得て、ボールを手にしているからね。特に今日のようなゲーム展開ではなおさらさ」とアタックモードでプレーしていたと明かしていた。
とはいえ、カリーとグリーン不在では、本来のウォリアーズではないのは明らか。「彼らがいないと、快適だと思うことはない」とデュラント自身も口にしている。
他チームからすればぜいたくな悩みなのだが、カリーとグリーン不在では、昨季まで2連覇してきたウォリアーズのベストメンバーではないことは事実。デュラントは両選手についてこう語っていた。
「ステフはこのチームのベストスコアラー。ドレイモンドはゲームにユニークなものを持ち込んでくれるんだ。ディフェンスではすべての選手へスイッチできるし、コート上を行き来してくれる。それに(より得点につながりやすい)エキストラパスを繰り出せるし、リバウンドを奪い、ペースを上げてくれる。だから現状では自分たちのディフェンス力を信じて頼ろうとしている。でも、彼らがいないと快適になることはないね」。
そんなウォリアーズにとって朗報なのは、カリーが復帰間近だということ。27日(同26日)のスクリメージに参加、28日(同27日)にはフルコンタクトの練習に参加するとスケジューリングされており、30日(同29日)のトロント・ラプターズ戦から復帰できるかもしれない。
カリーは今季、12試合に出場して平均29.5得点5.0リバウンド6.1アシスト、グリーンは平均6.9得点7.5リバウンド7.2アシスト1.8スティール0.8ブロックとマルチな成績を残している。グリーンも長期欠場することにはならないと報じられており、近いうちにウォリアーズの“オールスター・カルテット”がそろう期待が持てる。
さらに、アキレス腱断裂のリハビリをしているオールスターセンター、デマーカス・カズンズの復帰時期も見えてきた。『The Mercury News』によると、カズンズはクリスマスゲーム後の戦列復帰を目指しているため、年明けにはスターターをオールスター選手で固めた史上空前のラインナップがお披露目される可能性が高い。
はたして、3連覇を目指す過去2シーズンの覇者ウォリアーズは主力がそろってエンジン全開となるのか。もともと、開幕11試合で10勝を挙げていたことを考えると、ウォリアーズが再び爆走したとしても決して不思議ではない。今後の動向に注目していきたい。
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