2019.02.12

オールスター出場選手紹介⑰/カイリー・アービング(セルティックス)

通算6度目のオールスター出場を決めたカイリー[写真]=Getty Images
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2月18日(現地時間17日)に迫った「NBAオールスターゲーム2019」。今年もイースタン・カンファレンスとウエスタン・カンファレンスによるゲームではなく、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)がキャプテンを務める「TEAMヤニス」と、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)がキャプテンを務める「TEAMレブロン」というオリジナルチームの対決という形で行われる。そこでバスケットボールキングでは、今年のオールスター出場選手を紹介していく。

■オールスター出場選手⑰ TEAMレブロン
カイリー・アービング(ボストン・セルティックス)

ガード/190センチ/87キロ/キャリア8年目
Twitterアカウント:@KyrieIrving
Instagramアカウント:@kyrieirving

<NBAにおける主な記録・功績>
優勝(クリーブランド・キャバリアーズ):1回(2016)
新人王(ROY):2012
オールNBAサードチーム選出:1回(2015)
オールスターMVP:1回(2014)
オールスター選出:6回(2013~15,17~19)

<2018-19シーズン 個人成績>
平均32.5分23.6得点4.9リバウンド6.9アシスト1.6スティール
※2月11日(現地時間10日)終了時点

今夏の決断に注目が集まる中、「今季はボストンで優勝したい」と言及

 セルティックスに通算18度目の優勝、自身としては2度目の優勝を勝ち取るべく、豪華戦力を誇るチームのリーダー格として迎えた今季。カイリーは個人成績の面では上々の成績を残している。

 アシストとスティール、そしてフィールドゴール成功率(49.8パーセント)は自己最高のペースで、ショットも例年と同等かそれ以上の精度を堅持。クラッチシューターとしても相変わらず憎たらしいまでの勝負強さを発揮。

 自慢のボールハンドリングとどこからでも高確率で射抜くシュート力、そしてリング下で見せる変幻自在の芸術的なレイアップは、見る者を魅了する。

 今年のオールスターファン投票でも、カイリーはバックコートの選手としてはリーグ全体でトップとなる388万1,766票を獲得。プレーヤー投票とバスケットボールメディア投票でもそれぞれ1位を獲得しており、文句なしのスターター入りを果たした。

リーグでも1、2を争うカイリーのボールハンドリングスキルは必見[写真]=Getty Images

 だが、今季は肝心のチーム成績が振るわない。カイリーとゴードン・ヘイワードを欠きながら、昨季のプレーオフではNBAファイナル進出まであと1勝に迫ったものの、連勝と連敗を繰り返している。

 11日(同10日)終了時点でセルティックスは35勝21敗でイースト5位。イーストトップのミルウォーキー・バックスとは6.5ゲームも離されており、残り約30試合でトップの座を奪うのは厳しいだろうというのが現状だ。

 今季終了後にプレーヤーオプションを破棄して制限なしフリーエージェント(FA)になることができる権利を持つカイリーは、今季開幕前に「来年、ボストンと再契約しようと思ってる」とファンの前で宣言。さらに「このチームで永久欠番になれたらいいね」と語り、セルティックスで優勝すべく、全力を注ぐ姿勢を見せた。

 しかし、チームはなかなかかみ合わなかった。1月中旬にはオーランド・マジックに敗戦後、カイリーがメディアの前で若手選手たちのことを「経験不足」だと苦言を呈し、話題を集めていた。だがその行動が不適切だとし、カイリーはチーム側へ謝罪。

 リーダーとしての重責を痛感したカイリーは、一昨季まで3シーズンを共にし、16年には優勝を勝ち取ったレブロン(レイカーズ)へ電話をかけて謝罪したことも明かした。

 1月17日(同16日)のトロント・ラプターズ戦で、カイリーは真骨頂でもあるクラッチショットを連発して見事な勝利を収めた。この試合、カイリーはチームトップの27得点に加え、キャリアハイの18アシストをマーク。チームメートたちへ謝罪し、信頼していることを証明したかのようなパフォーマンスを見せた。

 ラプターズ戦以降、セルティックスは息を吹き返し、11試合で10勝するなど調子を上げたのだが、2月7日のトレードデッドラインをはさんでホームのTDガーデンで2連敗。レイカーズ戦ではラジョン・ロンドのブザービーターで惜敗、ロサンゼルス・クリッパーズ戦では28点リードを逆転されるという屈辱的な展開に。セルティックスは今後、チームとして再び団結していくことが求められる。

 2月3日(同2日)、カイリーは『ESPN』のインタビューで「僕は今シーズン、ボストン・セルティックスでチャンピオンシップを勝ち取ることに集中している。僕らは今季に向けて共通のゴールを設定して臨んでいる。最も重要なゴールはチャンピオンシップを勝ち取ることなんだ」と語っていた。

ラプターズ戦で沈めたクラッチショットは、まさにカイリーという男の真骨頂だった[写真]=Getty Images

 ところが、今夏の去就については「7月2日(同1日)にまた聞いてくれ」と言及。今夏のFA交渉が解禁となる日までは決断しないということなのだろう。カイリーは「結局のところ、僕は自分のキャリアにとってベストなことをしていく」とコメントしており、今夏の去就はやはり気になるところ。

 とはいえ、自身6度目となるオールスターは、カイリーにとって有意義な時間となるだろう。8日(同7日)のレイカーズ戦終了後、カイリーはオールスターゲームについて『Sporting News』へこう語っている。

 「ファンやメディアが僕に投票してくれて、オールスターに選ばれたことにワクワクしている。本当に感謝しているよ。僕とブロン(レブロンの愛称)、KD(ケビン・デュラント/ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、カワイ(・レナード/トロント・ラプターズ)にジェームズ(・ハーデン/ヒューストン・ロケッツ)でスターターを組むんだから、エキサイティングな時間になるだろうね」。

 オールスターブレイクの期間、カイリーにはレギュラーシーズンのことは一度頭の片隅に置いてもらい、思う存分楽しんでほしいところだ。

<オールスターモーメント>
平均アシストと3ポイント成功率で歴代トップ5に入るお祭り男

 これまで出場してきた5度のオールスターで、カイリーは平均18.4得点9.2アシスト。平均アシストは歴代3位で、3ポイント成功率48.4パーセントは歴代4位という高水準。フィールドゴール成功率58.5パーセントもガードとしては非常に高い。14年には31得点14アシストを挙げてMVPに輝いているように、カイリーはリーグ有数の“お祭り男”と言っても過言ではない。

 キャバリアーズ在籍時のチームメート、レブロンがキャプテンを務めた「TEAMレブロン」の一員として出場した昨年は13得点7リバウンド9アシスト。まずまずの数字を残したものの、フィールドゴール成功率(37.5パーセント)、3ポイント成功率(20.0パーセント)はこれまでのオールスターの中では最も低い数字だった。

 今季終了後に制限なしFAとなることが濃厚なカイリーにとって、今年のオールスターは絶好のアピールができる大舞台なだけに、14年のような大暴れを見せたとしても、決しておかしくはないだろう。

リング近距離からも絶妙なフローターなどを駆使して得点を奪うカイリー[写真]=Getty Images

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