2019.04.15
4月6日(現地時間5日)に行われたデトロイト・ピストンズ戦。オクラホマシティ・サンダーはラッセル・ウェストブルックが序盤からスティーブン・アダムズのダンク、ポール・ジョージのジャンパーをおぜん立て。
そして第1クォーター残り10分27秒。ジェレミー・グラントのレイアップを演出したことで、ウェストブルックは今季730本目のアシストをマーク。これにより、3シーズン連続の“平均トリプルダブル”に到達。
サンダーはブレイク・グリフィンに45得点を許したものの、第4クォーターに突き放して最終スコア123-110で勝利。今季成績を46勝33敗とし、ウエスタン・カンファレンス7位となった。
この試合で19得点8リバウンド15アシストを記録し、前人未到の偉業を成し遂げたウェストブルックは「ただただ、ありがたいこと。俺は周りがなんて言おうと、なんて呼ぼうとも、毎晩自分がやるべきことをやってきた」と試合後に『ESPN』へコメント。そしてチームメートたちへこのように感謝の言葉を残していた。
「俺はすべてのチームメートたちに感謝している。ここ数年、彼らは俺の仕事を楽にさせてくれたからね。すべてのゲームで、俺はインパクトを残すことができるようにトライしている。俺は毎年そう言っているし、それを守ってるのさ」。
70年以上の歴史を誇るNBAにおいて、これまで平均トリプルダブルを残したのは1961-62シーズンのオスカー・ロバートソン(元シンシナティ・ロイヤルズほか)の1回のみ。196センチ92キロのビッグガード、ロバートソンはキャリア2シーズン目に平均30.8得点12.5リバウンド11.4アシストをマーク。ほんの3、4年前までは、NBAにおける金字塔と称されてきたのだが、ウェストブルックは3シーズン連続で達成してみせた。
ウェストブルックが直近3シーズンで残した成績は以下のとおり。
※今季は現地時間4月5日終了時点
■ウェストブルックの直近3シーズンにおける主要スタッツ
2016-17シーズン:平均31.6得点10.7リバウンド10.4アシスト
2017-18シーズン:平均25.4得点10.1リバウンド10.3アシスト
2018-19シーズン:平均22.9得点11.1リバウンド10.6アシスト
16-17シーズンにはシーズンMVPに加えて得点王を獲得。昨季に続いて今季もアシスト王に輝くことが確実視されている。平均トリプルダブルを達成するためには、ウェストブルックのパスからチームメートが着実に得点を奪うこと、そしてリバウンドではインサイドの選手たちが献身的にスクリーンアウトをして相手選手に奪われないようにすることがマストとなる。
昨季からサンダーに加入したポール・ジョージは、ピストンズ戦でも30得点をマークし、今季はキャリアハイの平均28.1得点を奪っている。そのジョージも、ウェストブルックについて「ベストな選手の1人として、バスケットボール殿堂入りすることになるだろうね」と絶賛。3シーズン連続の平均トリプルダブルを達成した選手として「彼の偉業にマッチ、または彼以上の偉業を残す選手が現れるとは思えないね。彼は本当に特別なんだ」と最大級の賛辞を送っている。
各チームがおおむね2、3試合を残す中、ウエストでは6位のロサンゼルス・クリッパーズから8位のサンアントニオ・スパーズまで1.0ゲーム差のため、サンダーとしては少しでも勝ち星を挙げてシード順を上げたいところだろう。
昨年のプレーオフではユタ・ジャズ相手に2勝4敗で敗れているだけに、ウェストブルックとジョージをはじめとするサンダーの選手たちは、今季こそ上位進出を狙っているに違いない。
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