2019.08.05
キャリア4シーズン目となった昨季、ディアンジェロ・ラッセルは自己最高となる平均21.1得点7.0アシストをマークし、ビクター・オラディポ(インディアナ・ペイサーズ)の代替選出でオールスターに初出場。ブルックリン・ネッツをプレーオフへと導く立て役者として、大いに評価を上げた。
昨季終了後、制限付きフリーエージェント(FA)となったラッセルは、「もちろん、このチームに残りたい」と口にしていたものの、ケビン・デュラントとのサイン&トレードが合意に達し、急転直下でゴールデンステイト・ウォリアーズへと移籍。
ラッセルは4年1億1,700万ドル(約126億3,600万円)というマックス契約を手にし、5年連続でNBAファイナルに進出しているウォリアーズの一員となった。
7月10日(現地時間9日)に現地メディア『ESPN』へ掲載された記事の中で、ラッセルはウォリアーズ入りについて「正直、僕はワクワクしているよ」と口にすると、ウォリアーズのシステムについて、ラッセルはこう話している。
「このシステムは僕のゲームをより引き立てることになると思ってる。僕はパスだけでなく、プレーメイクやクリエートすることも大好きなんだ。この点はチームのシステムにおいて最も重要な部分だと思うし、シュートできる選手たちにとって大きなアドバンテージになるんじゃないかな」。
デュラントが移籍し、クレイ・トンプソンは左膝の前十字じん帯を断裂しているため、今季のウォリアーズはステフィン・カリーとドレイモンド・グリーン、そしてラッセルを中心に戦っていくこととなる。中でも、ラッセルはカリーとプレーできることに好奇心をそそられているという。
「何よりも僕はワクワクしているんだ。新たな一歩を踏み出すことができる大きな機会だし、このリーグですばらしいことを成し遂げているグループから学ぶことができるんだからね。だから僕はすっごくワクワクしている。(チームメートに)シュートができ、ドリブルもプレーメイクもできる選手たちがいるんだから、(相手チームにとっては)危険なコンボさ。彼(カリー)のように、ゲームの中でいつでも絶好調になることができ、アドバンテージをもたらすことができる選手がいるんだからなおさらさ」。
キャップスペースの超過により、ウォリアーズはアンドレ・イグダーラをメンフィス・グリズリーズへ放出し、10日(同9日)にはショーン・リビングストンを解雇。ここ5シーズンもの間、カリー、トンプソン、グリーンと共にウォリアーズの基盤を形成してきた選手たちを手放し、新体制を迎えることとなる。
今夏のFA戦線で、ウォリアーズはラッセルのほかにビッグマンのウィリー・コーリー・スタインとオマリ・スペルマン、スコアラーとしてアレック・バークスを獲得。トンプソンの復帰は早くてもレギュラーシーズン終盤になるため、ラッセルの活躍はきわめて重要な要素となりそうだ。
もっとも、ラッセルが今季から4シーズンもの間、ウォリアーズのユニフォームを身にまとうかどうかは不透明で、トレードの駒となる可能性も否定できない。「どんな状況に置かれているかは理解してるつもり。ビジネスということもね」とラッセル自身も口にしており、限られた期間しかカリーとプレーできないかもしれない。
それでも、23歳のラッセルにとって、近年NBAで最も成功を収めているチームでプレーし、カリーやグリーン、トンプソンといったリーグ有数の実力者たちと過ごす時間は、今後のキャリアにおいて間違いなくプラスへと働くに違いない。
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