2026.07.19
河村勇輝がインディアナ・ペイサーズで2way契約を勝ち取る可能性は、極めて厳しくなった。
インディアナポリスの地元紙『IndyStar』によると、ペイサーズは2way契約下にあったガードのテイロン・ピーターをウェイブした。ピーターは2025年のNBAドラフトでペイサーズから全体54位指名を受けた若手であり、昨シーズンはNBAで38試合に出場。平均4.5得点、1.6リバウンド、1.1アシスト、3ポイント成功率32.8パーセントを記録していた。
ただし、ピーターの契約解除は、ある程度予想されていた動きでもある。
ペイサーズは、今年のドラフト全体38位で指名されたNCAA歴代アシスト王、ブレイデン・スミスと2way契約を結ぶ予定と報じられている。また、今月上旬には元1巡目指名のコービー・ブラウンと2way契約を締結。さらに、昨シーズンのGリーグで平均26.9得点を記録したイーサン・トンプソンも2way契約下にいる。
加えて、チームは7月22日付でジェイレン・スローソンとも2way契約を結んだ。スローソンは今夏のサマーリーグ期間中、ペイサーズで最も高い生産性を発揮した選手の一人だ。平均20.8得点、6.4リバウンド、2.6アシスト、3.2ブロックを記録し、守備面でも強烈な存在感を示した。昨シーズンはGリーグのオールディフェンシブ・ファーストチームにも選ばれており、ペイサーズにとって手放す理由は見当たらない。
つまり、現状のペイサーズはブラウン、トンプソン、スローソンですでに3つの2way枠が埋まっている。一方で、球団はスミスとも2way契約を結ぶ予定とされており、その場合は誰か1人を整理する必要がある。すでに枠の中で競争が発生している状況であり、河村の優先順位が高いとは言いにくい。

[写真]=Getty Images
「もっともな質問です。チームとしては、可能であれば彼をチームに残したいと考えているでしょう。ただ、ブレイデン・スミスは、2way契約を勝ち取る上で有利な立場にあります。その理由は、1つ目に彼をドラフトで指名したばかりであること、2つ目にその順位の選手は通常なら本契約を結ぶものであること、3つ目に彼がインディアナポリスのすぐ北で育った地元出身選手であることです」
ドピラック記者は、同じポイントガードであるスミスとの比較において、ペイサーズが貴重なドラフト指名権を使った事実を強調している。現在のドラフトにおいて、2巡目上位の指名権は簡単に手放せるものではない。球団がスミスを長期的な育成候補と見ている以上、河村に2way枠を割くハードルは高い。
さらに、同記者はサイズ面での障壁にも言及した。
「結局のところ、ポイントガードがチームに3人しかいない状況で、身長6フィート未満のポイントガードを2way契約で2人も抱えるわけにはいきません。ポジションのバランスを考える必要があるからです」

[写真]=Getty Images
それでも、ペイサーズが河村のプレーを評価していないわけではない。ドピラック記者は、チームが河村のプレーを高く評価しているため、Gリーグ所属選手として迎え入れることには前向きであるとの見方を示している。また、実力と実績を踏まえれば、他球団から2way契約のオファーが届く可能性も十分にあると続けた。
ペイサーズの椅子取りゲームは熾烈だが、リーグ全体を見れば、まだ空席は存在する。たとえば、渡邊雄太の古巣でもあるブルックリン・ネッツは、ガード陣の整理が続いているチームの一つだ。デンバー・ナゲッツもセカンドユニットに攻撃を組み立てられる存在を求める可能性があり、再建中のニューオーリンズ・ペリカンズにも、育成枠を柔軟に使う余地はある。
河村はサマーリーグでシュート効率こそ安定しなかったものの、チームオフェンスを動かす力は見せた。最終戦となったニューオーリンズ・ペリカンズ戦では12アシストを記録し、ジェイレン・スローソンとのコンビでペイサーズの勝利に貢献している。
各球団は、これからエグジビット10契約やトレーニングキャンプ招待を本格化させていくフェーズに入る。ここで声がかかれば、河村にとってもNBA契約への道は再び開ける。
見本市は終わった。だが、河村の戦いは、ここから後半戦に突入する。
文=Meiji
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