2020.05.26

ヤニス・アデトクンボは自身のニックネーム「グリーク・フリーク」をどう思っている?

NBAオールスターのキャプテンを務めるなど、すでにスーパースターの地位を手にしたヤニス・アテドクンポ(右)[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

「アデトクンボ」の発音が難しいから誕生したニックネーム

 2013年にNBA挑戦を決意したヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)は、破竹の勢いで成長を続け、今ではオールスターゲームでキャプテンを務めるポジションまで登りつめた。
 
 今でこそ彼の名前を知らないバスケットボールファンは存在しないが、NBA移籍からしばらく、ファンたちは彼の名前を上手に発音できなかった(オールスター2019のドラフト会議でもヤニスがシャキール・オニール〔元オーランド・マジックほか〕に発音をレクチャーするシーンがあった)。

 そこでファンたちは彼を呼ぶために、恵まれた体格と類稀な運動神経、そして長身プレーヤーとは思えないボールハンドリングスキルから、バックスの#34に「グリーク・フリーク(=ギリシャの変わり種)」というニックネームをつけた。

 だが、当の本人はこのニックネームについてどう感じているのだろうか。「ESPN」の番組『Capture Sports Marketing』に出演したアデトクンボは、こう語っている。

「まずはじめに、このニックネームは最高だね。気に入っているよ」

「最初にこれを聞いたのはルーキーイヤーだったと思うけど、誰が思いついたんだろう。ある日の試合で僕が派手なダンクやブロックをしたら、みんなが僕のことをグリーク・フリークって呼びはじめたんだ」

「僕にぴったりだし、そう呼ばれるのも大好きで、クールなニックネームだと思っているよ」

 どうやらアデトクンボは「グリーク・フリーク」にニックネームにご満悦の様子。それもそのはず、彼のシグネチャーであるナイキ ズーム フリークの由来は、このニックネームから来ているからだ。

ヤニス初のシグネチャーモデル、NIKE『ZOOM FREAK1』 [写真]=NIKE

家族としての「ヤニス」、選手としての「グリーク・フリーク」

 アデトクンボは、コート上での獰猛なスタイルとは裏腹に、プライベートではとてものんびりとした人柄である。そして、今年2月には第一子となる息子のリアムが誕生。これを機にパパになったアデトクンボはベテラン選手に教えを乞い、オンとオフの切り替え方を学んだという。
 
「最も重要なことは、自分を見失わないことだ」

「プレッシャーをはじめ、目の前にはたくさんの物事が存在するけど、私生活とグリーク・フリークとしての生活のバランスをとらなければいけない。ヤニスとグリーク・フリークは異なる人物なんだよ」

「家族といるときは、家族の一員でありたい。でも、MVP選手であれば、チームのリーダーとなって、写真撮影などにも対応する。そういう過程で自分を見失いことだ。僕には家族がいて、僕は僕だからね」

 そして、話題は家族のことから、NBAに再開へと移行。周知の通り、リーグは新型コロナウイルスの影響で中断を余儀なくされている。現在、リーグは再開に向けて調整を進めているものの、なかには否定的な意見も少なくない。しかし、ヤニスとともにゲスト出演したバックスのGM、ジョン・ホーストは現状を打開できると考えており、これまで対応についてリーグに賛辞を送っている。

「私は選手、関係者、ファンのためにバスケットボールを再開させ、健康で安全なプレーができると確信しています」

「私たちが所属するリーグは、その方法を模索している段階です。コミッショナーのアダム・シルバーは、本当に素晴らしい仕事をしてくれています」

 バックスはこれまで53勝12敗というリーグベストの成績を残しており、約50年ぶりのチャンピオンリング獲得が期待されている。もちろん、その目標はアデトクンボの活躍なくしては実現できない。果たして、グリーク・フリークは立ちはだかる壁を打破し、クリームシティにトロフィーを持ち帰ることができるのだろうか。

“グリーク・フリーク”に愛着を示すアデトクンボ。それは自身のルーツへのアイデンティティを示すものかもしれない [写真]=NIKE