2020.12.21
12月13日(現地時間12日、日付は以下同)。ゴールデンステイト・ウォリアーズがホームのチェイス・センターでデンバー・ナゲッツとのプレシーズン初戦に臨み、107-105で勝利を収めた。この試合でウォリアーズはケント・ベイスモアの13得点を筆頭に、計6選手が2ケタ得点をマークし、リーグワーストの戦績に終わった昨季の汚名返上へ向けて幸先良いスタートを切った。
なかでもこの日、ステフィン・カリーが今年3月の中断以来、約9か月ぶりに復帰したことはスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)にとってうれしかったようだ。
「フロアに出ている彼を見るのはいつだって最高さ。それにフィジカル面が本当に良かった。それが一番大事。オフシーズンの間、彼はハードにトレーニングしてきたから、すばらしいシェイプにある。あとはタイミングとリズムを取り戻すことだけど、(カリーの復帰は)間違いなくうれしいことだね」。
この日カリーはケリー・ウーブレイJr.やアンドリュー・ウィギンズ、ケボン・ルーニー、エリック・パスカルと共にスターターとして出場し、10得点3アシストを記録。だがフィールドゴール成功率は30.0パーセント(3/10)で、3ポイントも成功率28.6パーセント(2/7)に終わっていた。
ウォリアーズは今後、16、18日にアウェーでサクラメント・キングスと2試合をこなし、23日にブルックリン・ネッツとのレギュラーシーズン開幕戦に臨むのだが、ドレイモンド・グリーンとジェームズ・ワイズマンはプレシーズンを全休する見込みで、フルメンバーがそろうのは早くてもネッツ戦となる。
先週、ボブ・マイヤーズGM(ゼネラルマネージャー)が新型コロナウイルスの検査で2選手に陽性反応が出たと話しており、両選手を除く全選手がチーム練習に参加していたことから、グリーンとワイズマンは新型コロナに感染していたと見ていい。
そんな状況もあってか、カリーは新たなチームメートたちとのケミストリー構築について質問された際に慎重な構えを見せている。
「たぶん、月曜(日本時間で火曜日)からいくつかのパターンとこれまでやってきたことについて話し合っていくことになると思う。そしてオープンスポットがどこにあるのかを把握していくんじゃないかな。だからこの質問に対する具体的な答えは分からないな。でもそのうち…(構築できると思う)。今はただ、コミュニケーションを取り続けていかなきゃいけない、ということかな」。
カリーはNBA史上最高級のシュート力を誇り、コートにいるだけでディフェンス陣にプレッシャーを与えることができるレアな存在。自らショットをクリエイトすることも可能だが、グリーンがトップ・オブ・ザ・キーでボールを保持し、スクリーンから抜け出してキャッチ&シュート、あるいはそこからピック&ロールや2メンゲームでオフェンスを展開していくことで点を積み重ねてきた。
そのため、指揮官も「時間がかかるのは確かだね」と切り出し、「彼はものすごくユニークなんだ。NBAでも彼のような選手はいない。高いレベルでオンボールとオフボールの両方でプレーし、相手チームにダメージを与えられる選手はいないんだ」と話していた。
とはいえ、シーズン開幕まで約10日間。グリーンとワイズマンがプレシーズンゲームに出場できないことが確実視される中、ウォリアーズがどのようにしてカリーが快適にプレーできる環境を構築することができるか。白星を重ねていくうえで重要な要素となるだけに、キングスとのプレシーズン2試合までのアジャストに期待したい。
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