2021.04.20
トレードデッドラインを迎えた3月26日(現地時間25日、日付は以下同)、リーグでは13のトレードが成立。当日は44人もの選手が移籍して指名権も交換されるなど、各球団が優勝に向けての戦力補強や再建に向けてのアセット確保などを行った。
オフシーズン中のフリーエージェントの移籍とは、また違った緊張感があるトレードデッドライン。期限が差し迫るなか、水面下では各球団がお互いに交渉を重ね続けるなど、きっとファンが知らない舞台裏があったに違いない。
こうして今シーズンのトレードは締め切られ、現在はバイアウト市場で着々とフリーエージェントたちの移籍先が決定している。だが複数の球団のエグゼクティブたちは、すでにその先のチャンスに目を光らせているようだ。『Fadeaway World』によると、チームのエグゼクティブらは今回あらゆるトレードを模索して協議してきたなかで、ある1つのことを明確にしたそうだ。
それは今夏オフシーズン、ブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ)とカワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)が市場に現れる可能性があるということである。そのため今回のトレードにおいて、他チームは最大限のアセットを提示しなかったそうだ。もし十分なアセットがなければ、将来的にビールやレナードを狙えるポジションにはつけないからだという。
今シーズン、リーグ1位の平均31.3得点をたたき出し、2年連続で高い得点力を発揮しているビール。年齢は27歳とまさしく全盛期の真っ只中であるが、ウィザーズは29日の時点で戦績16勝28敗と東の13位に沈んでいる。また2017-18シーズンを最後にウィザーズはプレーオフから遠ざかっており、ビールが競争力の高いチームを求めてトレードを要求する可能性はあるかもしれない。
また今季平均26.0得点6.3リバウンド4.8アシストを記録しているレナードは、来シーズンの契約はプレーヤーオプションである。よって自らの意思でオプトアウトすれば制限なしフリーエージェントになることも可能だ。そうなった場合、クリッパーズとあらためて長期の大型契約を交わすことも可能だが、移籍を望めば2019年のケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)のように、サインアンドトレードで移籍する可能性もある。
いずれにせよ、現状ではまだ不透明なことが多々ある。ビールはウィザーズに忠誠を誓っており、レナードも西の上位に位置しているクリッパーズを在籍2年で離れるかはわからない。だがNBAでは予想外のことが起きるのが常であり、エグゼクティブたちはトレード期間中の調査によって、スター選手らがマーケットに現れることに備えているのかもしれない。
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