2021.05.29
5月17日(現地時間16日、日付は以下同)に行なわれたレギュラーシーズン最終戦。ブルックリン・ネッツはクリーブランド・キャバリアーズを123-109で下し、今季戦績をイースタン・カンファレンス2位の48勝24敗で終えた。
古巣との対決となったカイリー・アービングは、フィールドゴール63.6パーセント(7/11)、3ポイント100.0パーセント(3/3)の17得点に6リバウンド3スティール3ブロックで勝利に貢献。
ネッツ在籍2シーズン目となった今季、カイリーは個人的な事情や家庭の事情などで欠場した試合は多かったものの、持ち前のスキルと磨かれたシュート力は健在で、その精度はキャリアハイと言っても過言ではないほどだった。
今季リーグ9位の平均26.9得点に4.8リバウンド6.0アシスト1.4スティールとしたカイリーは、フィールドゴール50.6パーセント、3ポイント40.2パーセント、フリースロー92.2パーセントという高い成功率をマーク。
これにより、カイリーは1シーズンでフィールドゴール50.0パーセント、3ポイント40.0パーセント、フリースロー90.0パーセント以上を指す“50-40-90”クラブに入ったNBA史上9人目の選手に。
ネッツのスティーブ・ナッシュHC(ヘッドコーチ/元フェニックス・サンズほか)が脅威の4度達成という快記録を誇っており、ラリー・バード(元ボストン・セルティックス)が2度クリア。現役ではステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ケビン・デュラント(ネッツ)、マルコム・ブログドン(インディアナ・ペイサーズ)のみ。
指揮官のナッシュは今季のカイリーについてこう話している。
「今シーズンのカイリーは信じられない活躍だった。非常に効率的であり、毎晩驚異的なショットをねじ込むほどの才能あふれる選手だ。そういったショットを決めることもそうだし、ショットを生み出すスペースを作り上げていて、なおかつ効率の良いプレーを見せるなんて本当に恐ろしいことだ。(ヘッドコーチとして)最初の年に、彼のような特筆すべき選手で、見事な功績を成し遂げた男がいることを本当に誇りに思う」。
自由自在にボールを操るカイリーは、豊富なスキルと独特のタイミング、緩急を駆使して相手ディフェンス陣を突破し、高精度なジャンパーや変幻自在のスピンをかけた芸術的なレイアップを左右どちらの手からも決めることができ、コンテストされていようとお構いなしに放り込むことができる。
今季は72試合の短縮シーズンかつ過密日程で行なわれ、ネッツはシーズン中にロースターが大きく入れ替わる中、カイリーはこの快記録を残したのだから、毎試合高いモチベーションを維持し、集中力を切らさずプレーしていた証と言っていい。
ちなみに、成功率という面で見てみると、カイリーをも上回る驚異的な記録を残した男がいる。アトランタ・ホークスのトニー・スネルは今季、47試合(うち先発は23試合)に出場してフィールドゴール51.5パーセント、3ポイント56.9パーセント、フリースロー100.0パーセントという数字をたたき出した。
エース格のカイリーとは違って、スネルはロールプレーヤーであり、3ポイントは計62本成功(平均1.3本)、フリースローに至っては計11本(平均0.2本成功)と少ないものの、NBA史上初となる”50-50-100”というとてつもない成功率で今シーズンを終えている。
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