2022.03.28

カニングハムが最近のヴィーガン生活を語る「もう肉を食べたくなったりはしない」

新人王候補の一人であるカニングハムが自身の充実したヴィーガン生活について語った[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 2021年のドラフト1位として、本領を発揮しているケイド・カニングハム。デビュー当初はその実力に疑問符が浮かんだこともあったが、リーグのテンションをつかむや否や、すぐさまポテンシャルを遺憾なく発揮。1試合平均17.2得点、5.7リバウンド、5.6アシストとスタッツバランスもよく、初年度よりエースガードとしてデトロイト・ピストンズで攻撃のタクトを振っている。

 キャプテンシーに溢れ、父としても理想的な存在であるカニングハムだが、彼がヴィーガン(菜食主義)であることを知る者は意外と少ないかもしれない。

 カニングハムは過去に『ESPN』の取材に応じた際、ヴィーガンになった理由をこう説明している。

「(ヴィーガンになったきっかけで)何よりも大きい要因は、自分のカラダで何か新しいことを試して、自分のカラダがそれにどう反応するのかを見たかったのだと思う。1度試してみたことがあったのだけど、2週間試した後にチームUSAとしてギリシャへの遠征が控えていた。ただ、ギリシャではマクドナルドとかそういう類のものを食べていたんだよね。というのも、僕たちはギリシャの食べ物に慣れていなくて、外食よりもマクドナルドの方が遥かに良かった。だから、その旅行の最中、僕は自分に『ヴィーガンに戻ろう、それを続けないと』と言い聞かせたんだ」

 こうした経験を経て、カニンガムは現在も菜食主義を貫いている。2022NBAライジングスターズのMVPは最近、『Andscape』のマーク・スピアーズからもヴィーガンライフについての現状を問われているが、その返答を聞くと、動物性食品を口にしない生活を満喫している様子だ。

「僕は今、シェフを雇っていて、そのシェフが本当に素晴らしく、家ではたくさん食事をふるまってもらっている。パスタとかね。月曜日の夜にはハンバーガーも食べた。僕はコンフォート・フードが好きで、彼女はそれをヴィーガンメニューでとても上手に作ってくれるんだ。コンフォート・フードや毎日の食事をヴィーガンにしてくれるから、家にいるときは何一つ心配がないんだ。僕から求めることも何もない。彼女はマカロニ・アンド・チーズだって、ピザだって食べさせてくれる。彼女に作れないものはないよ」

 プロアスリートにとって、食生活はコンディションを維持するうえで最も重要な要素のひとつである。『Vegan Liftz』によれば、NBAプレーヤーのなかにもヴィーガン生活を送っている選手は少なくなく、カイリー・アービングクリス・ポールデイミアン・リラードのほか、ディアンドレ・ジョーダンジャベール・マギーといった野性味溢れるプレーが持ち味のビッグマンたちもヴィーガンであるという。

ヴィーガン生活はカニングハムのハイパフォーマンスを支える一助となっている様子[写真]=Getty Images

 カニングハムは、次第にヴィーガンとして完成の域に近づいている。

「もう肉を食べたくなったりはしない。僕自身もヴィーガニズムについて、多くのことを研究したんだ。そこで肉についての長所ではなく短所についてたくさんの学びがあったから、もう肉に魅力を感じなくなった。本当に不思議だよ。ヴィーガン生活を続けているからか、最近は食べる量も減ったね。僕の胃は、僕が摂取するすべての食べ物を利用できるから、僕はそれほど多くの食事を必要としないところまで胃が収縮したんだと思う」

 1年目から食事にも細心の注意を払うカニングハムには、並々ならぬプロフェッショナリズムを感じる。体重コントロールに悩むザイオン・ウィリアムソンは、同じドラフト1位の後輩に、DMで食生活のアドバイスをもらってもいいかもしれない。

文=Meiji

 

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