2022.06.10

第3戦で大活躍したウィリアムズ三世をホーフォードが絶賛「彼は全てを変えてくれる」

セルティックスのウィリアムズ三世(ファイナル第1戦より)[写真]=Getty Images
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 今プレーオフで2010年以来となるNBAファイナルへと勝ち進んだボストン・セルティックスには、“ジェイズ”を形成するジェイソン・テイタムジェイレン・ブラウンという2人のオールスター経験者がいるほか、今季の最優秀守備選手賞(DPOY)のマーカス・スマート、ベテランビッグマンのアル・ホーフォードといった実力者たちが在籍している。

 そしてペイントエリアにはリムプロテクターとして爆発的なジャンプ力と抜群のタイミングでリバウンドを奪い、ブロックショットで相手を仕留めるロバート・ウィリアムズ三世というセンターがいる。

 もっとも、24歳のビッグマン(203センチ107キロ)は今年3月末に左ひざの半月板を断裂したことで手術を受けており、ブルックリン・ネッツとのプレーオフ1回戦の第3戦から復帰後も左ひざの痛みと付き合いながらプレーを続けている。

 そのウィリアムズ三世は、6月9日(現地時間8日、日付は以下同)に行なわれたNBAファイナル第3戦で大暴れ。25分57秒のプレータイムで両チーム最多の得失点差(プラス21)を残した男は、豪快なアリウープダンクを含む8得点に10リバウンド3スティール4ブロックをマークし、今プレーオフでもベストと呼べるパフォーマンスを見せて勝利(116-100)に大きく貢献。

 この勝利によって、セルティックスはゴールデンステイト・ウォリアーズとのシリーズ戦績を2勝1敗とリード。翌10日に行なわれたチーム練習後、ウィリムアムズ三世は「今朝はいい感じだった。まだ良い方だね。でも前にも言ったように、浮き沈みがあるんだ。でもいい感じさ。昨夜について言えば、すごくいい状態にあった」と語った。

 左ひざの状態はあくまでday-to-day(その日のコンディション次第)で、痛みが完治したわけではないものの、ウィリアムズ三世はチームに貢献すべく日々奮闘を続けている。

 そんなウィリアムズ三世を、イメ・ユドーカHC(ヘッドコーチ)は「現代版NBAセンターと言っておこう。少し上背がないものの、動けて、ペリメーターを守ることもでき、ポストでガードすることもできるからね。もちろん、リムプロテクションもいつもこなしてくれている。我々にとってはとてつもなく贅沢なこと」と評している。

 今季3シーズンぶりにセルティックスへ復帰し、フロントコートで共闘しているホーフォードは「ロバートは全てを変えてくれる」と絶賛していた。

「彼がプレーできていること、それにどれだけ試合でインパクトをもたらしているかをこの目で見ることができて最高だね。彼の存在は、このリーグにいる人たちなら皆が知っている。(相手チームの)ショットに影響を与えていて、ジャンプショットもブロックしてしまう能力がある。レーンに入っても、彼がその周りにいるのかどうか、(頭の中で)考えておかないといけないからね」。

「ペリメーターであっても、彼は向かっていってコンテストしている。僕としては、彼のプレーを観て、成功を収めることができて楽しんでいるよ。当然、彼が(ケガなど)いろんなことを背負ってプレーしていることは分かっている。だからこそ、彼が今こうして成功を収めていることを目の当たりにすることができてものすごくハッピーなんだ」。

 第3戦でウォリアーズがシリーズワーストの100得点、そしてペイントエリアにおける得点で26-52とセルティックスに圧倒された要因は、このウィリアムズ三世の存在にあったと言っても過言ではない。

 神出鬼没のブロックやスティール、粘り強いリバウンドなど球際でも強さを見せつけたことで、ウォリアーズの選手たちがリング下でショットを放とうとする際に意識せざるを得ず、本来なら決めていたショットを落としていたケースも散見されていたからだ。

 両チームによるファイナル第4戦は11日。セルティックスがホームで連勝してNBAチャンピオンへ王手をかけるのか、それともウォリアーズが意地を見せて2勝2敗のタイに戻すのか。ここまで両チームは今プレーオフで連敗がないだけに、要注目の一戦と言えるだろう。

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