2023.04.03

新天地で輝きを取り戻しつつあるワイズマン…「これが僕のルーキーイヤーなのかもね」

2月のトレードでピストンズに移籍したワイズマン[写真]=Getty Images
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 2020年のNBAドラフトでゴールデンステイト・ウォリアーズから2位指名を受け、将来のチームを支える重要なタレントとして同球団に加入したジェームズ・ワイズマン。しかし、初年度から右ヒザのケガによる欠場が続き、翌2021-22シーズンはGリーグでの出場にとどまる。今シーズンは開幕戦から出場を果たしたが、足首の捻挫で再び離脱し、2月にデトロイト・ピストンズへトレードされた。

 ケガに泣かされるキャリアとなっているワイズマンだが、ピストンズではプレータイムも含めたスタッツが向上。今シーズンのウォリアーズでは1試合平均6.9得点3.5リバウンドと、ドラフト2位にしてはインパクトに欠ける数字だったものの、ピストンズでは同13.1得点8.4リバウンドをマーク(現地3月31日時点)。ダブルダブルも6度達成しており、復調の兆しが見えつつある。

 ウォリアーズでは挫折を経験しつつも、新天地で輝きを取り戻しつつあるワイズマン。4月3日に開催されたオーランド・マジック戦を前に、彼は現地メディア『ESPN』に対し「どうやら、今が僕のルーキーイヤーのようだね」と語っていたという。

「これは真剣なことで、1日1日を大切にしなきゃいけない。今すぐに良くなって、満足するようなことはできない。ありのままを受け止めて、自分に正直になるしかないんだ。時間はかかるもの。今すぐには無理だ。だけど、時間が経てばできるようになる。そのために、僕は取り組み続けなければならない」

 ウォリアーズからトレードされたことについては、あくまでも“ビジネス”と冷静にワイズマンは受け止めている。現在はピストンズのシステムのもと、自身の技術向上に努めている。「できるだけ多くの映像を見て、ミスをしても自分を責めないようにする。長い間プレーしてないのだから、それは起こりうることなんだ」。

ウォリアーズではケガでの欠場が続いたワイズマン(右)[写真]=Getty Images

 また、ウォリアーズで過ごした3年間で得るものはあったと語るワイズマン。「ステフ(ステフィン・カリー)、クレイ(・トンプソン)、ドレイモンド(・グリーン)を見ていると、彼らがコートの内外でどのように自分を扱っているのかが分かる。僕は彼らから多くのポイントを学び、それを自分のゲームに反映させようとしていたんだ」。

 新顔のセンターがいかに向上しているか、ともに先発を担うアイザイア・リバースは「自信がみなぎっている」とコメントしている。「彼は慣れてきているように感じている。居心地も良さそうだし、プレーを理解し始めている。それが彼の動きに現れているんじゃないかな。これからもっと良くなると思うよ」。

 ウォリアーズでの活躍は逃したものの、ピストンズで新たなスタートを切ったワイズマン。彼の言うとおり時間はかかるだろうが、“未完の大器”がリーグ屈指のビッグマンとなる瞬間を気長に待ちたいところだ。

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