PO1回戦を突破したシクサーズ、右ヒザを捻挫したエンビードの現状を指揮官が語る

エンビードがイースト準決勝から出場できるかどうかは「分からない」
「私が言えるのは、おそらく50パーセント。最高でもね」とリバースHC

　4月24日（現地時間23日、日付は以下同）。「NBAプレーオフ2023」はファーストラウンド4カードの第4戦が行われ、ウェスタン・カンファレンス第8シードのミネソタ・ティンバーウルブズが延長の末に第1シードのデンバー・ナゲッツを114－108で下し、3連敗に追い込まれながら1勝目を手にした。

　この結果によって、今年のファーストラウンドで4戦負けなしのスウィープで突破したのはイースタン・カンファレンス第3シードのフィラデルフィア・セブンティシクサーズのみとなった。シクサーズは23日に行われたブルックリン・ネッツ（第6シード）との第4戦に96－88で勝利し、カンファレンス・セミファイナル進出を決めている。

　もっとも、この試合でシクサーズは今シーズンのMVP最終候補に名を連ねたジョエル・エンビードを右ヒザ捻挫で欠いていた。だがカメルーン出身の大黒柱はチームをしっかりとまとめていたとタイリース・マクシーは言う。

「ジョエルから始まるんだ。彼はこのチームのリーダーで、試合前にみんなをまとめて僕らに『頑張ってくれ』と言ってくれた。このチームのみんなは彼に感謝している。僕らとしては彼に健康体を取り戻してほしい」

　この試合、シクサーズはネッツに30分間にわたってリードを許すも、トバイアス・ハリスがゲームハイの25得点に12リバウンド、ジェームズ・ハーデンが17得点8リバウンド11アシスト、マクシーが16得点8リバウンド2スティール、ディアンソニー・メルトンが15得点、先発入りしたポール・リードが10得点15リバウンドをマーク。

第4戦でシクサーズを引っ張ったハーデン（左）とハリス（右）[写真]=Getty Images

　現地メディア『ESPN』によると、シクサーズがプレーオフの7ゲームシリーズ（4戦先勝）をスウィープで突破したのは1985年以来初。好発進したものの、エンビードが回復するまでには少なくとも1週間要することから、今はこのビッグマンが健康体を取り戻すことが重要となる。

「もちろん、今日の勝利は俺たちにとって大きかった。だからこそ、ビッグフェラ（エンビード）には健康体になってほしい。それが最優先だ」とハーデンが話していた。

　カンファレンス・セミファイナルがスタートするのは5月2日の予定。だが24日に第2シードのボストン・セルティックスが第7シードのアトランタ・ホークスを下して3勝1敗で王手をかけたため、もしこのカードが5戦（4勝1敗）で終わるとなると、4月30日に早まる可能性がある。

　ドック・リバースHC（ヘッドコーチ）はネッツとの第4戦を終えた後の会見で、エンビードがカンファレンス・セミファイナルから出場できるかどうかは「分からない」と話しており、「私が今言えるのは、試合前に話したことと同じパーセンテージだ。おそらく50パーセントだろう。最高でもね」と発言していたことから、エンビードがイースト準決勝の初戦からプレーできるかどうかは不透明というのが現状となっている。

　エンビードはレギュラーシーズンで平均33.1得点を残して2シーズン連続の得点王に輝いたほか、10.2リバウンド4.2アシスト1.0スティール1.7ブロックにフィールドゴール成功率54.8パーセントを記録。

　プレーオフでも3試合の出場で平均20.0得点11.3リバウンド4.0アシスト2.3ブロックを残していただけに、これから先の約1週間でエンビードがどこまで回復できるかがシクサーズにとって重要なポイントになりそうだ。