2023.05.10

南カリフォルニア大への進学を決めたブロニーを父レブロンが祝福「超がつくほど誇らしい」

レブロン・ジェームズ(右)という偉大な父親を持つブロニー・ジェームズ [写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ブロニー・ジェームズ(シエラ・キャニオン高校)は5月7日(現地時間6日)、南カリフォルニア大学(USC)へのコミットを正式に発表した。USCは近年、デマー・デローザンニコラ・ブーチェビッチ(ともにシカゴ・ブルズ)、ケビン・ポーターJr.(ヒューストン・ロケッツ)、エバン・モブリー(クリーブランド・キャバリアーズ)などを輩出してきたパシフィック12カンファレンス所属の名門。2023-24シーズン以降はかつてミルウォーキー・バックスやボストン・セルティックスでアシスタントを務めたアンディ・エンフィールドヘッドコーチの下でNBA入りを目指すことになる。

 偉大な父親も、息子の決断を称賛。レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)は長男の進路決定について問われると「人生最高の日だ」と語り、以下のように続けた。

「第一に、ブロニーの決断を祝福したい。俺は彼をとても誇りに思うし、俺たち家族も彼を誇りに思っている。個人的には、ブロニーは家族で初めて大学に進学するから、より特別な思いが込み上げている。もちろん、俺は大学に行っていない。息子の大学進学を経験できるのは、ただただ誇らしいことだ」

「超がつくほど誇らしく、めちゃくちゃ感動的で、とにかく彼の新たな旅路に興奮し、うれしく思っている。今日は栄光の1日だった。だから、今日の試合は負けるわけにはいかなかった」

 ブロニーについてはオーストラリアのNBLからの関心が伝えられたように、Gリーグ・イグナイトや海外のプロリーグへ向かう選択肢もあったはずだ。どちらの環境が理想的か、それは選手個人の判断に委ねられるが、USC進学が決して楽な進路ではなかったことを強調しておきたい。トロージャンズの相性を持つUSCは、昨シーズンにエースガードを務めたブギー・エリスが大学復帰を明言しているほか、ブロニーと同じ『Class of 2023』で全米2位、ポジション別1位の評価を受ける世代屈指のポイントガード、アイザイア・コリアーの加入も決定している。すなわち、ブロニーはアーリーエントリー以前に、チームの熾烈なポジション争いを勝ち抜き、プレータイムを確保した上で真価を証明しなければならない。

プレーオフの試合会場にもたびたび姿を見せているブロニー [写真]=Getty Images

 それでもレブロンはブロニーと共演する夢を諦めていない。

「俺はそれ(NBAで息子とプレーすること)について、真剣に考えている。そのためにはもちろん、俺が体と心をフレッシュに保ち続ける必要がある。俺は心が最も重要だと考えていて、メンタルが揺らぐと、体も呼応してしまう」

 同時に、それはレブロンという1人の男の夢であり、父親として愛息子に自身の夢を押しつけることはしないという。一家の大黒柱として、家族のサポートを最優先する姿勢も示した。

「結局のところ、俺がそうであろうと、なかろうと、俺はこのリーグでやるべきことをやり遂げた。息子はこれから旅に出る身だ。彼の旅がどのような道のりや展開になろうとも、ブロニーは自分にとって最善のことをしてもらいたい」

「そして、俺、母親のサバンナ、兄弟は、彼のいかなる決断もサポートするつもりだ。息子とプレーすることが俺の願望や目標だからと言って、それが彼のものであるとは限らないんだ。全く気にしていない。息子がやりたいことは何でもサポートする。それが俺の仕事だ」

 ブロニーはコミット発表時、キャプションに「戦い続ける」と添え、さらなる飛躍と挑戦を誓った。はたして、ブロニーのキャリアはどのような未来を迎えるのか。今後の成長を見守りたい。

文=Meiji

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