2023.05.19
5月17日(現地時間16日、日付は以下同)に幕を開けた「NBAプレーオフ2023」のウェスタン・カンファレンス・ファイナル初戦。ロサンゼルス・レイカーズは敵地ボール・アリーナでデンバー・ナゲッツに126-132で敗れた。
それでも、レイカーズは最大21点ビハインドを背負うなか、ADことアンソニー・デイビスやレブロン・ジェームズ、オースティン・リーブスらのショットで最終クォーターに何度も3点差まで詰め寄る奮戦を見せており、勝利するチャンスもあった。
この試合、レイカーズではデイビスがゲームハイの40得点に10リバウンド3スティール2ブロック、レブロンが26得点12リバウンド9アシスト、リーブスが23得点8アシストをマーク。
そして日本人NBA選手として初のカンファレンス決勝へ臨んだ八村塁は、ベンチスタートからジャンパーやレイアップ、3ポイントシュートを決めるなどフィールドゴール成功率72.7パーセント(8/11)で計17得点に1アシスト1ブロック、さらには出場時間帯における得失点差でチームトップのプラス10をたたき出した。
レイカーズが最終クォーターで1ポゼッション差まで追い上げる要因となった1つに、八村の活躍が挙げられる。というのも、203センチ104キロの八村は211センチ128キロのニコラ・ヨキッチへマッチアップし、フィールドゴール成功率33.3パーセント(1/3)の計6得点に3ターンオーバーへスローダウンさせたからだ。
とはいえ、八村が単独でヨキッチを守り切ったわけではなく、デイビスがペイントエリアをパトロールしながらカバーに入るなどチームとしてのディフェンスで相手の大黒柱をガード。この日ヨキッチは34得点21リバウンド14アシストのトリプルダブルに2ブロックと大暴れしており、デイビス相手にはフィールドゴール成功率80.0パーセント(8/10)の計20得点に11アシストを記録していたことから、八村自身も手応えを感じたようだ。
「これもゲームプランの1つでした。僕らは試合前にそのことについて話していたんです。コーチたちが僕へ、ヨキッチのこともガードすることになると言ってきました。いいプランだと思いましたし、後半は彼(ヨキッチ)に対して僕らはすごくいい仕事ができたと思います」(八村)
ナゲッツとのシリーズはまだ始まったばかりだが、ヨキッチやマイケル・ポーターJr.、アーロン・ゴードン、ジェフ・グリーンといったフォワード、センターを擁するナゲッツに対して、八村は「1つ前(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)のシリーズとはちょっと違います」と意気込んでいた。
「僕にとって最高の機会でした。だから僕はこの瞬間のために準備してきました。彼らのプレーをフィルムで見てきました。僕にとってこのシリーズは重要なんです。相手はすごく大きいので、僕らにはサイズが必要だからです」
19日のシリーズ第2戦に向けて、両チームはフィルムセッションなどをこなして相手をさらに研究して対策を講じてくることだろう。レイカーズが再びデイビスと八村の“共同作業”でヨキッチのスローダウンを狙うかもしれないが、ナゲッツのコーチ陣とヨキッチが何度もそう簡単に封じられるとも思えないだけに、次戦で両チームが仕掛ける攻防にも注目だ。
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