2024.02.10
今シーズン、ウェスタン・カンファレンス13位の33勝49敗に終わったことで、ポートランド・トレイルブレイザーズは2シーズン連続でプレーオフ進出を逃した。
在籍11年目のデイミアン・リラードは、58試合の出場でキャリアハイの平均32.2得点に4.8リバウンド7.3アシストと、個人成績としては自己最高とも言えるシーズンを送ったものの、ブレイザーズで優勝を目指す32歳のベテランガードにとってはつらい結末となった。
そのブレイザーズは、5月17日(現地時間16日、日付は以下同)に今年のドラフト指名順位を決める抽選会「ドラフトロッタリー」で、1巡目全体3位指名権を獲得。
2007年以来、フランチャイズ史上5度目の1位指名権こそ逃したものの、2012年の1巡目全体6位(リラードを指名)以降としては最も高い指名順位となった。
今年のドラフトで全体1位指名の呼び声が高いのは、226センチでガードのようプレーが可能なビクター・ウェンバンヤマ。ただ、全体3位指名権を保持していれば、Gリーグ・イグナイトで平均16.5得点5.3リバウンド6.8アシスト1.1スティールを残したスクート・ヘンダーソン(ガード)、あるいはアラバマ大学1年次に平均18.8得点8.2リバウンド2.1アシストを残したブランドン・ミラー(フォワード)を指名することができる。
そのため、19日に『ESPN』のザック・ロウ記者のポッドキャスト番組へ出演した同メディアのジョナサン・ギボニー記者は「彼ら(ブレイザーズ)がトレードするとは思えない。彼らはブランドン・ミラーかスクート・ヘンダーソンを指名できるのだからものすごく喜んでいると思う」と話していた。
もっとも、ブレイザーズはリラードを中心とした布陣で今すぐ覇権争いへ参戦することを目指していることから、この全体3位指名権とアンファニー・サイモンズを絡めたパッケージで即戦力フォワード獲得を狙っていると現地メディアが“推測”として報道。
ただ、ロウ記者はそのパッケージでミケル・ブリッジズ(ブルックリン・ネッツ)、あるいはOG・アヌノビー(トロント・ラプターズ)を獲得することができるかどうかを疑問視しており、『The Athletic』はネッツがブリッジズをトレードすることに“関心なし”と20日に報じている。
23歳のサイモンズは190センチ82キロのシューティングガード。キャリア5年目の今シーズンはリラードに次ぐ平均21.1得点に2.6リバウンド4.1アシストを残した。
一方のブリッジズは、今年2月にフェニックス・サンズからネッツへトレードで移籍。ネッツ加入後はチームトップの平均26.1得点に4.5リバウンド2.7アシスト1.0スティールとトップスコアラーへ台頭。
フィラデルフィア・セブンティシクサーズとの「NBAプレーオフ2023」のファーストラウンドで、ネッツは4戦全敗のスウィープ敗退となったとはいえ、ブリッジズは両チーム最多となるシリーズ平均23.5得点に5.3リバウンド4.0アシストと奮戦していた。
サイモンズとブリッジズはいずれも現行契約が2025-26シーズンまで残っている。だが現状では、ブレイザーズが即戦力フォワードとしてブリッジズ獲得に関心を示したとしても、ネッツ側が首を縦に振ることはなさそうだ。だが6月23日のドラフト当日まで約1カ月間あるだけに、ブレイザーズがこれからも積極的に動いていく可能性は十分ありそうだ。
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