2023.08.29
ロサンゼルス・レイカーズのスーパースター、レブロン・ジェームズは、これまでのキャリア20シーズンで計10度のNBAファイナル進出を飾ってきた。
NBAのチャンピオンシップ獲得をかけた頂上決戦へ10度も出場した選手はNBA史上4人しかいない快挙。ビル・ラッセル(12度)、サム・ジョーンズ(11度/いずれも元ボストン・セルティックス)、カリーム・アブドゥル・ジャバー(10度/元レイカーズほか)とレブロンしか達成していない。
その10度のファイナルのうち、レブロンは2012、2013年(いずれもマイアミ・ヒート)、2016年(クリーブランド・キャバリアーズ)、2020年(レイカーズ)と、計4度のリーグ制覇を果たし、ファイナルMVPに4度も輝いた。
なかでもキャブズへフランチャイズ史上初の優勝をもたらした2016年のNBAファイナルは圧巻。ゴールデンステイト・ウォリアーズ相手に1勝3敗と追い込まれるなか、レブロンは第5戦で41得点16リバウンド7アシスト3スティール3ブロック、続く第6戦でも41得点に8リバウンド11アシスト4スティール3ブロック、そして3勝3敗で逆王手をかけて迎えた運命の第7戦で27得点11リバウンド11アシストのトリプルダブルに2スティール3ブロックをマークし、4勝3敗でキャブズをNBAチャンピオンへ導いた。
7月28日(現地時間27日、日付は以下同)に公開された『SHOWTIME BASKETBALL』の人気コンテンツ“ALL THE SMOKE”へ、当時キャブズの指揮官を務めていたタロン・ルーHC(ヘッドコーチ/現ロサンゼルス・クリッパーズHC)が出演し、シリーズ第7戦のレブロンをこう振り返っていた。
「(レブロンは)彼が望めばいつでも50得点できるんだ…。彼はただ、正しい方法でプレーしたいのさ。でもその正しい方法が、我々の求める50得点になることもある」
レブロンが2016年のファイナルで50得点することはなかったものの、ウォリアーズとのシリーズでいずれも両チームトップとなる平均41.7分29.7得点11.3リバウンド8.9アシスト2.6スティール2.3ブロックをたたき出し、フィールドゴール成功率49.4パーセント、3ポイントシュート成功率37.1パーセントをマーク。
第7戦は終盤までもつれる展開のなか、カイリー・アービング(現ダラス・マーベリックス)が残り1分を切った場面で決勝弾となる長距離砲を放り込むなど、驚異的な得点力を見せたとはいえ、レブロンがシリーズをとおして超人的な活躍を見せていたことは間違いない。
残り約2分で飛び出したスーパーブロックをはじめ、この男がキャブズの大黒柱としてコート内外で獅子奮迅の活躍を見せたからこそ、キャブズに劇的な初優勝をもたらした。
なお、レブロンとルーHCは2017、2018年もイースタン・カンファレンスを勝ち上がってファイナル進出を飾るも、いずれもウォリアーズの前に敗れている。
昨シーズンでNBAキャリア20シーズン目を終えたレブロンは、昨年夏に他界したレジェンドのラッセル(背番号6)へ敬意を表し、今シーズンから3シーズンぶりに背番号を6から23へ戻してプレーする。自身5度目のリーグ制覇、そしてレイカーズの球団史上18度目の優勝を目指し、長丁場を戦い抜く38歳の大ベテランの一挙手一投足に注目だ。
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