2023.02.10
2003年のドラフト1巡目全体1位でクリーブランド・キャバリアーズから指名されたレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)は、これまでのキャリアで新人王を皮切りにシーズンMVPに4度、4度の優勝でいずれもファイナルMVPに輝いており、引退後のバスケットボール殿堂入りが確実なスーパースター。
キャリア20年目の今シーズンも、43試合の出場で平均36.5分30.0得点8.5リバウンド7.1アシストにフィールドゴール成功率50.5パーセントを残し、レイカーズを引っ張っている。
そのレブロンがキャリアで初めてNBAチャンピオンになったのは2012年。マイアミ・ヒートでドウェイン・ウェイド(元ヒートほか)、クリス・ボッシュ(元トロント・ラプターズほか)と“ビッグ3”を形成して2年目となった2011-12シーズンにプレーオフを勝ち上がり、NBAファイナルでオクラホマシティ・サンダーを4勝1敗で下して優勝へ導き、ファイナルMVPを手にした。
ヒートは翌2012-13シーズンもリーグを制して2連覇を達成し、レブロンは2014-15シーズンから古巣キャブズへ帰還。カイリー・アービング(現ダラス・マーベリックス)、ケビン・ラブらとともに新たなチームを構築し、2016年にキャブズをフランチャイズ史上初優勝へと導く殊勲者に。
2018-19シーズンからレイカーズへ移籍し、レブロンは2019-20シーズンにアンソニー・デイビスとの超強力タッグで自身4度目のチャンピオンとなり、ファイナルMVPに選出。
レギュラーシーズン通算3万8352得点を誇るレブロンは、カリーム・アブドゥル・ジャバー(元レイカーズほか)が保持するNBA歴代最多記録、通算3万8387得点超えまであと36得点と肉薄しており、2月8日(現地時間7日、日付は以下同)のサンダー戦で、NBAに新たな歴史が刻まれるかもしれない。
史上最強を意味する“G.O.A.T.(Greatest Of All Time)”として、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)とともにレブロンは筆頭候補として挙がっているのだが、ヒート時代に3シーズンを共闘し、2連覇を経験した元チームメートはレブロンこそが“G.O.A.T.”だと綴っていた。
7日に『AP』へ掲載された記事のなかで、ロールプレーヤーとしていぶし銀の働きを見せてきたシェーン・バティエ(元メンフィス・グリズリーズほか)はこう記している。
「私の考えでは、彼こそが歴代最高の選手。私の考えが偏っていることは分かっている。それでも構わない。それに、私たちは(歴代最高の選手として)カリーム・アブドゥル・ジャバー、ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)、マイケル・ジョーダンだと言ってきた。だが、私はレブロン・ジェームズのような男がまたいつか現れるとは思えないんだ」
206センチ113キロのサイズに超人的な身体能力、歴代最高級のパスセンスとバスケットボールIQを兼備するレブロンは、昨年末に38歳を迎えた今もなおリーグ屈指の実力者として君臨。
NBA入りから20シーズン連続で平均20.0得点5.0リバウンド5.0アシスト以上を残しており、2007年1月7日からレギュラーシーズンでは1139試合連続(NBA史上最長)で2ケタ得点を記録中。約20年間にわたって自身の肉体を入念にケアし、常に出場可能なコンディションをキープしてきたからこそ、NBAという世界最高のプロバスケットボールリーグで活躍し続けることができたと言っていい。
ジャバーの記録を抜き、レブロンがNBAの通算得点部門で歴代トップへ躍り出ることになれば、レブロンこそ史上最高の選手だと断言する人も増えてくるのではないだろうか。
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