2023.02.08
レブロン・ジェームズの息子、ブロニー・ジェームズは今夏に高校卒業を控えている。『ESPN』の情報によると、マクドナルド・オールアメリカンに選出されたガードにはケンタッキー大学、メンフィス大学、ミシガン大学、南カリフォルニア大学(USC)といった名門校からオファーが届いており、昨年9月には非公式でオハイオ州立大学を訪問するなど、コミット先が期待されている。
しかし、オプションはカレッジ進学に限らない。現在、ブロニーにはオーストラリアのプロリーグ「NBL」が契約に関心を示している。
そして、これはバスケットボールの世界によくある机上の空論や根も歯もない噂ではなさそうだ。NBLコミッショナーのジェレミー・ローリガーは『The Sporting Tribune』に対して、ブロニーの窓口へ正式に問い合わせたことを明らかにしている。
「ブロニーは並外れた才能を持っています。彼はNBA入りを熱望しており、我々のネクスト・スターズ・プログラムのパラメーターと非常にマッチしてます」
“ネクスト・スターズ・プログラム”とは、選手が特定の球団ではなく、リーグと直接契約を結ぶシステムだ。ローリガー曰く、同プログラムは選手が家族や代理人、その他リーグ関係者の協力のもと、選手自身が達成したい純粋なバスケットボールの目標に基づき、共同で意思決定を行うという。
コーチ、ロスターとの適合性、プレースタイル、地理など所属球団にまつわる項目は、NBL移籍の商業的な合意が取れた後に検討。過去にはラメロ・ボール、ジョシュ・ギディー、RJ・ハンプトンといった若手の有望株が同プログラムからNBA入りを果たしており、今季11位指名のウスマン・ジェンもネクスト・スターズ・プログラムの出身である。
ローリガーは、NBLのペースおよびフィジカル環境でのプレーがブロニーの将来を助けると確信している。
「ブロニーはドラフトボードにおいて、現段階でも我々が過去にリクルートしてきた選手たちと同等のランク付けがされています。すぐには無理かもしれませんが、彼にはシーズン中にNBLチームを試合で勝たせる能力が備わるはずです」
もし、NBLにブロニーが加入すれば、獲得を熱望する球団は少なくないだろう。かつて馬場雄大が所属したメルボルン・ユナイテッドのオーナー、ラリー・ケステルマンはメディアを介して同選手への関心を公にしている。
「我々が手を差し伸べていることに疑いの余地はなく、すでに会話は始まっています。しかし、会話はまだ最初期の段階です」
NBLコミッショナーも、ブロニーとのコミュニケーションはまだ始まったばかりであることを強調しており、話し合いはこれから。一方、ブロニーとNIL契約を結ぶクラッチ・スポーツ・グループは本件に関してのコメントを控えているようだ。
ブロニーのNBL行きに関しては、条件面はもちろんのこと、偉大なる父からのアドバイスも大きな判断材料になりそうな予感。しかし、ユニークな採用プロセスからNBA入りの前例を作った事実から、検討する価値は大いにある。
卒業を目前に控えるブロニーの決断はいかに。今後の動向に注目が集まる。
文=Meiji
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