2023.09.02
世代交代による新しい顔ぶれで「FIBA バスケットボール ワールドカップ 2023」に参加するアメリカ代表。それにともないコーチングスタッフも編成を一新し、ゴールデンステイト・ウォリアーズを率いるスティーブ・カーが、グレッグ・ポポヴィッチからヘッドコーチのバトンを受け継いだ。
アシスタントも豪華スタッフが集結し、その1人にはマイアミ・ヒートで3度のNBAチャンピオンを経験したエリック・スポールストラも名を連ねている。
これまでレブロン・ジェームズやクリス・ボッシュなど、数々のスター選手を指導してきたスポールストラ。52歳の名将はとりわけ、現チームUSAにおいてエースを担うアンソニー・エドワーズに大きな感銘を覚えており、その姿に殿堂入りを果たしたヒートのレジェンドの姿を重ねている。
「アンソニー・エドワーズを見ていると、ドウェイン・ウェイドを想起せずにはいられません。彼のプレー、競争心、そして観客を魅了する姿勢。間違いなく、背番号3を思い出しますね」
エドワーズが、ミネソタ・ティンバーウルブスの顔として、リーグで最もエキサイティングな若手であることに疑いの余地はない。ショットメイキングのスキルと類稀な運動神経は高く評価されており、誰もがウルブスの背番号1にスーパースターのポテンシャルを感じていることだろう。
また、そのハングリー精神も未来の殿堂入りには必要不可欠な要素である。それを示すエピソードのひとつとして、エドワーズはチームUSAのトレーニングキャンプが開始した際、最初のスクリメージで先発5名に名を連ねることがなかったという。それを受けて、カー監督と話し合いを行い、その後に以下のコメントを残している。
「もちろん、僕はベンチメンバーであることが気に入らなかった。必要なことなら喜んで受け入れるけれど、気持ちのいいことではないよ。監督は『コービー(・ブライアント)がいるという理由で、ドウェイン・ウェイドはベンチから出場した』と説明してくれたけれど、『わかりました。でも、僕らにコービーはいないけどね』と思ったよ」
そんなエドワーズは、コービーをはじめとするレジェンドの存在がチームUSAに参加する大きなモチベーションになっているという。
「僕はただ、コービーが参加していたからアメリカ代表でプレーしたかった。マイケル・ジョーダンも参加していた。ヴィンス・カーターは、相手選手を飛び越えてダンクをした際に、ケビン・ガーネットの顔を殴りそうな勢いで喜びを露にしていた」
もし、エドワーズがワールドカップでアメリカに金メダルをもたらす立役者となれば、歴史に名を残すシューティングガードの1人として、ウェイドやコービーとともに語り継がれることになるだろう。
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