2023.09.07
8月30日。「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」はグループフェーズのファーストラウンド最終日を迎え、フィリピンのマニラにあるモール・オブ・アジア・アリーナを舞台に戦うアメリカ代表は、110-62でヨルダン代表に圧勝した。
アメリカは3戦全勝でグループCを通過し、同会場で戦っているグループDの上位2チームとセカンドラウンドで対戦する。9月1日に2位の2勝1敗を残したモンテネグロ代表、3日には1位の3戦無敗で終えたリトアニア代表との一戦に臨む。
スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ/ゴールデンステイト・ウォリアーズ)が指揮官を務めるアメリカは、ヨルダン戦で先発陣を変更。これまでジェイレン・ブランソン(ニューヨーク・ニックス)、アンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)、ミケル・ブリッジズ(ブルックリン・ネッツ)、ブランドン・イングラム(ニューオーリンズ・ペリカンズ)、ジャレン・ジャクソンJr.(メンフィス・グリズリーズ)をスターターとしてコートへ送り込んできたのだが、ヨルダン戦ではイングラムに代えてジョシュ・ハート(ニックス)をスターター起用。そのハートは2戦連続となる2ケタ本数のリバウンド(12本)に3アシスト1スティールをマーク。
そしてこの試合は、エドワーズがわずか18分46秒の出番ながらゲームハイの22得点に8リバウンド4アシストと暴れ回った。強烈なボースハンドダンクやウインドミルダンクをたたき込んだほか、3ポイントシュートも5投中3本(成功率60.0パーセント)を沈めるなど殊勲の働きを見せた。
試合後の会見で、そのエドワーズは「僕らが勝つと思う」と、ワールドカップ制覇に自信を見せていた。
「僕らは(リトアニアと同様に)負けていない。このチームには(トーナメントを)勝つという素晴らしいチャンスがあるんだ。僕らには最高のコーチ陣、選手たちがそろっている。それにこのチームの自信はかつてないほど高い。(相手がリトアニアだろうと)僕らには関係ないね」
ワールドカップはNBAプレーオフのように4戦先勝のシリーズではなく、どれも一発勝負。グループリーグ下位に沈んだチームは優勝争いから脱落して順位決定戦へ進むものの、どの出場チームにとっても戦いは続いていく。
アメリカにとって好都合なのは、準々決勝以降の会場も、このモール・オブ・アジア・アリーナで開催されること。そして優勝候補と評されるドイツ代表、オーストラリア代表、スロベニア代表、スペイン代表、カナダ代表はいずれも逆ブロックにいるため、準決勝まではこれらの強豪国とは対戦しない点だろう。
とはいえ、ワールドカップは一発勝負だけに、思わぬ相手に苦戦する可能性があることも決してゼロではない。2大会ぶりの金メダルに向けて、アメリカは地に足をつけて着実に勝利をつかんでいきたいところだ。
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