2023.09.02

準々決勝進出も、アメリカ代表の指揮官は「試合の映像をじっくり見ていくことになる」

アメリカ代表で指揮を執るカーHC[写真]=fiba.basketball
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モンテネグロの高さと連係の前に苦戦も、終盤に抜け出して勝利

「僕らが勝つと確信していた。最初から僕らが勝つんだとね。僕が思うに、(こういう展開になったのは)相手がたくさんショットを決めたから」

 そう語ったのは、アメリカ代表の得点源を務めるアンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)。9月1日のセカンドラウンド初戦で、アメリカはモンテネグロ代表との試合に臨み、85-73で勝利を飾り、「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」を4戦無敗とし、準々決勝進出を決めた。

 この日は前半で無得点だったエドワーズが後半だけで17得点を奪ってチームのトップスコアラーになったほか、オースティン・リーブス(ロサンゼルス・レイカーズ)が12得点3スティール、ジャレン・ジャクソンJr.(メンフィス・グリズリーズ)が11得点、タイリース・ハリバートン(インディアナ・ペイサーズ)が10得点6アシスト2スティール、ミケル・ブリッジズ(ブルックリン・ネッツ)が10得点2スティールを記録。

後半に挽回してチームを救ったエドワーズ[写真]=fiba.basketball

 ただ、グループフェーズのファーストラウンドでニュージーランド代表、ギリシャ代表、ヨルダン代表を相手にいずれも20点以上の大差をつけ、ヨルダン戦では48点差で快勝していたアメリカにとって、モンテネグロ戦は決して簡単な勝利ではなかった。

 スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ/ゴールデンステイト・ウォリアーズ)が「モンテネグロは素晴らしかった。本当にコーチングが良く行き届いていた。彼らにはゲームプランがあり、選手たちがそれぞれの役割を理解してそれを遂行していた」と振り返ったとおり、モンテネグロはオフェンシブ・リバウンド数で23-8、セカンドチャンスからの得点でも22-3とアメリカを苦しめた。

 それでも、アメリカはモンテネグロから22本ものターンオーバーを奪い、ファストブレイクからの得点で23-2と圧倒。試合時間残り約5分から、エドワーズがスティールしてダンクをたたき込むと、リーブスの長距離砲、ジャクソンJr.やブリッジズも加点してワールドカップ4連勝。

「我々は試合の映像をじっくり見ていくことになる。ボールをうまく動かせなかったと思う。それがトラブルに陥った要因だった。だがこういった試合は起こり得るし、戦っていかないといけない。選手たちは素晴らしい仕事をしてくれたよ」と、指揮官は選手たちを称賛していた。

 アメリカは3日にリトアニア代表との4戦全勝同士の一戦を終えると、5日から準々決勝へ臨むこととなる。これから先、さらに厳しい戦いが待ち受けていることが予想されるなか、カーHCはモンテネグロ戦をポジティブに捉えていた。

「40点差の試合より、今日のような試合の方がチームとして間違いなくうまくなると思う。どのポゼッションも重要となる競った試合をくぐり抜けることで向上することになる。私は選手たちが試合を締めくくったやり方をとても気に入っている」

 1日を終えた時点で、準々決勝進出を決めているのはいずれも4戦無敗のアメリカ、リトアニア、ドイツ、スロベニアの4カ国。一発勝負というタフな展開が続くなか、チーム一丸となってアメリカが勝ち上がることができるか注目していきたい。

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