2023.11.26
現在、フィリピンのマニラにあるモール・オブ・アジア・アリーナで開催されている「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」ではグループC、Dのグループフェーズのファーストラウンドが展開されている。
FIBAランキング33位のヨルダン代表は、グループCでここまでギリシャ代表、ニュージーランド代表戦を落として2連敗を喫し、8月28日終了時点でセカンドラウンド進出の可能性が消滅。
それでも、大勢のファンが詰めかけているフィリピンで、背番号24を身にまとったRHJことロンデイ・ホリス・ジェファーソンは2戦を終えて大会2位の平均31.5得点に9.0リバウンド3.5アシストと暴れ回っている。
もともと、ホリス・ジェファーソンはアメリカのペンシルベニア州チェスター出身の28歳。アリゾナ大学で2年間プレーし、2015年のドラフト1巡目23位でポートランド・トレイルブレイザーズから指名。ドラフト当日のトレードでブルックリン・ネッツへ移籍し、ネッツとトロント・ラプターズ、ブレイザーズで計6シーズンをプレーした実績を持つフォワード。2017-18シーズンにはネッツで平均28.2分13.9得点6.8リバウンド2.5アシストという好成績を残した。
だが2020-21シーズンを最後にここ2シーズンはNBAから遠ざかっており、海外リーグを転々としている。30日に『ESPN』へ公開された記事によると、その間にホリス・ジェファーソンは自身の生活とキャリアを見直したという。体重をおよそ15ポンド(約7キロ)落とし、1日1食のペスカタリアンになったこともあり、自身の気分にも影響を及ぼしてきた胃腸の問題も解決した。
そんなホリス・ジェファーソンが憧れているのは、自身と同じペンシルベニア州のフィラデルフィアで生まれたコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)。ヨルダン代表のトップスコアラーとしてプレーする男は、まるで“左利きのコービー”かのように、2020年1月に他界したNBAのスーパースターを思い出させるプレーの数々でソーシャルメディアを中心に注目を浴びている。
「彼はレジェンドなんだ。彼のような人と比較されるなんて、あくまで夢にすぎないのさ。僕はコービーとは程遠い。けど彼がそうだったように、一生懸命練習してきた。彼のエナジーを感じ取ることができるんだ」と“ヨルダンのコービー”は語る。
ワールドカップという国際大会で、エースとして奮闘しているホリス・ジェファーソンは、30日にファーストラウンド最終戦としてアメリカ代表と対戦する。現役NBA選手たちで構成された優勝候補だけに、ヨルダンが勝利する可能性は限りなく低いものの、28歳のフォワードはこう話す。
「僕は毎試合エナジーを持ち込んで、最高の選手たち相手にやり合えるんだと示したい。コービーの持つ相手をたたきのめすマインドセットと闘争心にはいつも感心してきた。そこで僕はそこから学べるように努力しているんだ」
ヨルダン代表とホリス・ジェファーソンにとって、ワールドカップは30日のファーストラウンドを終えた後も、順位決定戦へと続いていく。そうしたなか、新たなキャリアを見据えるホリス・ジェファーソンにとって、今回の国際大会は大きなチャンスと言っていいだろう。
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