2024.06.24
5月7日、「パリ2024オリンピック」に向けたバスケットボール女子日本代表の1次強化合宿が公開された。
その中で一際注目を集めたのが富士通レッドウェーブの町田瑠唯だ。この日は4グループに分かれてワークアウトを行っていたが、町田がワークアウトに向けてコートでドリブルを突き始めれば、テレビやスチールカメラがそれに合わせて一同に動き、彼女の一挙手一投足を映像や画像に収めた。
町田は、3年前の東京オリンピックでは銀メダル獲得に大きく貢献。1試合で18アシストとオリンピック新記録を樹立したが、東京オリンピック以降、日本代表ではWNBA参戦やケガにより、ここまでFIBA主催の試合での出場はなし。今年2月に開催された「FIBA女子オリンピック世界最終予選(OQT)」では、同大会に向けた日本代表候補に選ばれたものの、12月中旬の皇后杯での足の捻挫が影響し、別メニューでの調整へ。最終的にOQT出場は叶わなかった。そのため、日本代表のウェアを身にまとって思い切りプレーをしている姿は久しぶりとなるのだから、カメラが追うのも当然といえるだろう。
合宿の2日目を終えた町田は、「緊張が大きいですが、まずはケガをしないようにコンディションを整えるということをしっかり考えてやっています」と、1次合宿について語った。さらに、緊張の理由には「この体育館自体が緊張するというか…、雰囲気や、いろいろな(チームの)選手がいてということでの緊張もあります。それと、みんなより出遅れているので、頭(で理解する)ところなど、なるべくみんなに早く追い付けるようにという緊張もあります」と、コメントした。
「まずはケガをしないこと。ここ何年かはケガで、代表に残れないなど、チャンスすらも自分で失っていたので、しっかりコンディションを整えて、ケガのないようにやっていけたらいいなと思います」と、町田の口からは自然とケガについての言葉が多くなる。
「今回の合宿はコンディションを整えるというところがメインで、そこにプラスで頭を使って確認したり、恩塚さんのバスケットを理解したりしていく期間なので、今回のこの合宿をすごく大事にしたいなと思っています。コンディションを上げながら、頭も使って理解していくことができるので、次の合宿にスムーズに入っていけるようにやっていきたいです」と、町田。コンディションに関しては「一気に上げるのではなく、徐々に上げていけたら」と、冷静に発した。
6月には生まれ育った北海道で「三井不動産カップ2024 北海道大会」が予定されている。しかも、開催地は町田が高校時代を過ごした札幌だ(会場は北海きたえーる)。
「北海道で試合があることはすごく光栄で、とてもうれしいことです。代表として北海道で試合やることが初めてだし、北海道にいるファンの方々にとってもなかなか代表が北海道で試合することがないので、すごく楽しみにしていると思うので、そこも楽しみです」と、笑顔を見せた。
自身初のWリーグ制覇を果たした歓喜のプレーオフ・ファイナルから約3週間。日本が誇る司令塔は、日本代表モードへとスイッチを切り替え、パリを目指す。
文=田島早苗
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