2023.11.23
昨シーズンのオールスター前、ブルックリン・ネッツからダラス・マーベリックスへとトレードされたリーグ屈指のハンドラー、カイリー・アービング。移籍後はスロベニア出身の若きエース、ルカ・ドンチッチとタッグを組んだものの、チームは4シーズンぶりにプレーオフの舞台を逃した。
今夏に制限なしフリーエージェント(FA)となり、現地メディアもその去就について注目していたが、FAの交渉解禁日にマブスとの3年1億2600万ドル(約188億2000万円)の再契約に合意。これにより、ドンチッチとのバックコートコンビは2年目に突入する。
9月29日(現地時間28日)の練習後、アービングは記者会見に出席すると「難しいプロセスではなかった」と、マブス残留の要因について語った。現地メディア『ESPN』が伝えている。
「ダラスが筆頭候補だった。もちろん、サラリーキャップとかチームメートとの相性など、ほかの球団も検討したけど、あまり空きがなかったんだ。31歳の僕にはこれまでとは違う視点が必要だと思ってね。僕が戻ってきて、温かく迎えてくれたことをうれしく思う」
昨シーズン、アービングはマブスで出場した20試合で1試合平均27.0得点5.0リバウンド6.0アシスト1.3スティールを挙げ、フィールドゴール成功率51.0パーセント、3ポイントシュート成功率39.2パーセント(平均2.9本成功)、フリースロー成功率94.7パーセントも記録した。
マブスにとって、アービングの獲得はプレーオフ出場を目指してのものだったが、ドンチッチとともにプレーした全16試合の戦績は5勝11敗と負け越している。2人ともケガに悩まされていたことが要因の1つに挙げられ、加えてアービングは「お互い受け身になりすぎていた」と、当時を振り返った。
「僕ら2人は、コート上で“キラー”になる。僕たちは勝ちたい。このリーグで経験を積んだ選手や、若い選手も含めて、できる限りチームを引っ張っていく。だから、すべてが勉強材料だ。昨シーズンはあっという間で、『なんでルカとカイリーがいるのに勝てないんだ?』というプレッシャーが強かった。正直なところ、僕たちは準備ができていなかったと思う」
「このリーグでは健康がすべて。昨シーズンは100パーセントにはほど遠かったし、精神的にも、肉体的にもベストを尽くそうと努めていたね」
マブスは今夏のドラフトで期待の新人ビッグマン、デレック・ライブリー二世を獲得し、守備職人のグラント・ウィリアムズやシューターのセス・カリーなど、リーグでも名の知れたタレントを手札に加えている。ジェイソン・キッドヘッドコーチも「優勝の準備が整った」と語るほど、ロスターの完成度には自信を見せており、今シーズンの躍進には期待感が高まりそうだ。
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