2024.01.26
11月28日(現地時間27日、日付は以下同)、ロサンゼルス・クリッパーズのラッセル・ウェストブルックがホームで行われたデンバー・ナゲッツ戦でファンと口論し、複数の選手が制止に入る事態に発展した。
クリッパーズが104-113で敗れた試合の第4クォーター終了間際、ウェストブルックがファンに詰め寄り口論が始まった。審判が間に入ったこともあり、その場での試合中断はなかったが、ウェストブルックが試合終了後にファンのもとへ戻り再び衝突。アリーナの警備員や両チームの選手が制止に入ったことで事態はどうにか収束した。
試合後、複数の現地メディアの取材に応じたウェストブルックは「適切な内容ではないため、何を言われたかを言うつもりはない」とコメント。ファンとウェストブルックとの間でどのようなやり取りがあったか、その詳細は明らかになっていないが、改めて公の場で苛立ちを露わにした。
「ファンは、言いたいことは何でも言えるものと思っている。これがただ残念だし、個人的には決して許すことはない。多くの人たちが僕にいろいろなことを言って逃げていくのを目の当たりにしてきたけど、全く我慢できるものではないんだ」
ウェストブルックは近年、何度もファンと衝突してきた。2019年にはユタ・ジャズのファンと試合中に口論になり、そのきっかけがファンによる差別的発言であったことから、そのファンはアリーナへの生涯出入禁止を言い渡されている。2021年には、足首の負傷によってロッカールームに戻る際にフィラデルフィア・セブンティシクサーズのファンにポップコーンを投げつけられ激昂し、警備員やチームスタッフに制止される事態となった。このファンもアリーナからの無期限追放の処分を受けている。また、今年4月17日に行われた昨シーズンのプレーオフでもフェニックス・サンズのファンと激しい口論となり、リーグの調査が入るまでに至っている。
一部のメディア関係者や批評家が、リングにはじかれるような悪いシュートを意味するスラング「ブリック」とウェストブルックの名前をもじり「ウェストブリック」と揶揄したことをきっかけに、この言葉がSNS上でも散見されるようになったが、これに関して妻のニナがX(旧Twitter)上で2022年に声明を出しており、メディア関係者や批評家のせいで「SNSが凶悪な場所に変わった」と不快感を表明している。ウェストブルックは妻の声明を支持し、「家族が日常的に嫌がらせを受けている」と発言した。
「ウェストブルックという名前が何を意味しており、それが父や祖父、家族にとってどれほど重要なものかを僕は理解している。だから、ファンがこの一線を越えてきた瞬間、僕は決して許さない。何年間も耐えてきたけど、今は息子が発言を聞き取れるようになってきており、“お父さん、今の言葉ってどういう意味?”と聞いてくるようになっているんだ。僕は家族を守る必要がある」
チームメイトのポール・ジョージも今回の一件を憂慮しており、「ラス(ウェストブルックの愛称)はこの件を許すつもりはないし、許すべきではない」と、“敬意”を欠いた一部ファンの振る舞いを一蹴。心ない野次が選手本人とその家族を苦しめていることを訴えた。
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