2024.03.15

NBA屈指の“レジェンド”アイバーソンのドキュメンタリー制作発表…シャックとカリーがプロデュースに協力

NBA屈指の“レジェンド”アレン・アイバーソン[写真]=GettyImages
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 説明不要のNBAレジェンド、アレン・アイバーソンがAmazonの「プライム・ビデオ」と手を組み、生まれ故郷であるバージニア州ハンプトンからNBAの頂点に上り詰めるまでの道のりを描いたドキュメンタリー映像を制作する。

 4度の得点王は、今回の発表にともない、ファンの期待を煽るようなコメントを残している。

「俺は自分の物語を自分のやり方で、正統な角度から、包み隠さず語りたいと思っている。これまでに見たことのない、俺の一面をみんなに見てもらえることを楽しみにしている」

 アイバーソンの現役時代のカリスマ性について、改めてここで語る必要はないだろう。相手を置き去りにする圧倒的な1on1のスキルと、コートのどこからでも得点できる天性の才能を兼ね備えたポイントガードは、11度のオールスター、3度のファーストチームに選出され、4度の得点王、3度のスティール王を獲得。また、31.1得点、4.6アシスト、2.5スティールを記録した2000-01シーズンはMVPの称号を手にしている。

 しかし、背番号3を背負うスターの人生は、決して順風満帆ではない。大学進学を目前に控えた1993年、ボウリング場で白人グループと黒人グループの乱闘事件に巻き込まれ有罪判決。刑務所で4カ月間過ごしている。判決は後に覆されたものの、10代の頃から全米に名を轟かせていたスターは、この事件により名門校への進学が絶たれ、サクセスストーリーが危ぶまれる時期もあった。

 華々しいプレーがハイライトとしてアーカイブされる一方、プロキャリアも平穏とは言い難い。拳銃や大麻所持などによる警察介入、監督との衝突、リーグ規定となるドレスコードへの影響など、取り沙汰されるのは相手を置き去りにするクロスオーバーばかりではなかった。

 また、アイバーソンのドキュメンタリーは、シャキール・オニールの「ジャージ・レジェンズ・プロダクション」と、ステフィン・カリーの「ユナニマス・メディア」が共同制作を担当する。

 今回の発表にともない、シャックは2016年の殿堂入り同期であるAIに、惜しみない賛辞を送っている。

「アレンは、スポーツとエンターテイメントの世界におけるパイオニアだ。 彼の文化的影響はバスケットボールよりも大きく、このドキュメンタリーは彼のレガシーを適切に定義することを目的としているんだ」

 果たして、バスケットボールを文化へと押し上げたアイコンは、ドキュメンタリーで何を語るのだろうか。

文=Meiji

BASKETBALLKING VIDEO