2024.07.09

世界最高峰の舞台に挑む河村勇輝「NBAのコートに立つことが目標。覚悟を持って戦い抜かなければいけない」

グリズリーズとのエグジビット10契約に合意した河村 [写真]=伊藤大允
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 7月9日、メンフィス・グリズリーズとのエグジビット10契約に合意した横浜ビー・コルセアーズ河村勇輝が記者会見に出席した。

 会見冒頭、白井英介代表取締役兼ゼネラルマネージャーは河村とマネジメント契約を結ぶ楽天株式会社からの情報として、「FIBAバスケットボール ワールドカップ2023」直後から6月の「NBAドラフト2024」以降にかけてNBAの複数チームが河村のプレーに興味を示したことを明かし、「エージェントと各チームが連絡を取り合い、そのなかで先週の数日間においてメンフィス・グリズリーズから具体的な問い合わせが入り、7月6日の午前中にエグジビット10契約の申し出を受け、合意することになったと聞いています」とコメント。今後について「第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)」後は横浜BCに合流し、契約締結までは横浜BCの所属選手として活動するという。最後に、今回の契約に際し、クラブとしての想いを語った。

「チームの中心選手である河村選手が開幕前のこの時期に離脱するのは非常に難しく、苦しいことだと感じています。一方で、NCAAで常にNBAのスカウトの目に触れる状態だった富永(啓生)選手のケースとは少し異なり、アメリカ経験がない河村が今回のようなオファーを受けたのは、BリーグがNBAをはじめ世界から注目されるリーグになったということ。また、NBAのスカウトがBリーグや日本代表の試合をリクルーティングの対象として見て、アクセスするようになったことの証だと思います。Bリーグで活躍する先に、たしかにNBAの舞台が存在することの証だとも思います。NBAの舞台を目指す若い選手にとって、我々が想像する以上に意義深いものだと感じています」

「河村選手の挑戦をクラブとしても全力でサポートして、今以上に大きくなってまた横浜に帰ってきてくれることを強く期待しています。その時に彼を迎え入れられるような力強いクラブになっていくことを彼と約束したことも併せてお伝えさせていただきます」

 成長を続ける日本代表ポイントガードは「夢の実現のために全面的にご協力、ご理解していただいた横浜ビー・コルセアーズ球団関係者の皆さまには改めて御礼を申し上げます。ありがとうございます。ビーコルのファン・ブースターの皆さん、いつも熱い応援ありがとうございます。夢の実現のために必ず日々精進して、頑張っていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします」と挨拶。オファーに対してうれしさと驚きの気持ちがあったようで、グリズリーズとの契約を決めた理由についてある選手の名前を挙げた。

「一番熱意があって、昨シーズンは僕のような体格(175センチ)のジェイコブ・ギルヤード選手が2ウェイ契約でプレーしていました。そのような選手になってほしいと具体的な話もあり、ビジョンが見えたからです」

 グリズリーズは渡邊雄太NBAのキャリアを始め、それを締めくくったチームでもある。「環境や組織の素晴らしさは雄太さんから話を聞いています。すごく楽しみです。メンフィス・グリズリーズだけではなく、NBAは厳しい世界だと聞いています」

NBAのコートに立つこと。これが一番の目標」と決意を口にした河村は、「キャンプでしっかりとアピールすること。その後は2ウェイ契約などいろいろなことが想定されると思いますけど、覚悟を持って戦い抜かなければいけない場所だとわかっています。より一層努力し、日々精進していければいいと思っています」と意気込んだ。

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