2024.07.23
7月7日(現地時間6日)、「NBAドラフト2024」でロサンゼルス・レイカーズからで全体55位指名を受けたブロニー・ジェームズがサマーリーグでNBAデビューを果たした。サクラメント・キングスと対峙したプロ初戦は、先発出場で21分間のプレータイムを与えられ、4得点2リバウンド2アシストを記録。フィールドゴール成功率は22.2パーセント、3ポイントは3本すべて失敗に終わり、お世辞にも最高の船出とはいかなかった。
レブロン・ジェームズ(レイカーズ)の息子という圧倒的な注目度、それに伴う批判など、ブロニーに対しては様々な意見が寄せられているが、父親いわく厳しい声にも準備できているという。
「ブロニーを本当に理解している人は少ないのかもね。彼は気にしない。正直に言うと、俺は少し気にしている。ルーキーだった頃、俺はみんなに好かれたいと思っていたし、周囲の意見や声がキャリア初期で俺を悩ませたのは事実だ。でも、あいつは気にしないんだ。誰のことも気にしないし、耳を傾けることもない。彼はクールな奴だよ。俺とは完全に真逆のタイプだね」
ブロニーは試合後の会見で記者たちのインタビューに応じた。数日のトレーニング環境やデビュー戦の感触について率直な気持ちを伝えると同時に、大学バスケットボールとの違いについても感じた部分がある様子だ。
「全体的にもっとアグレッシブになることです。積極的になり、自分を信じ、個人とチームメートのためにプレーできることを理解しようと学んでいます。一方で、ディフェンスには自信があるので、自分のプレーに徹したいと思っています。攻撃的になり、そこからレイアップを狙うことに集中していましたが、オープンを作れたわけではないので、ミッドレンジからのショットに落ち着いた感じです。コーチも僕の運動能力を信頼し、そのような指示をくれました。サマーリーグの雰囲気は想像以上でした。僕にとっては大事な試合でしたが、全米から観客が訪れ、僕に敬意を払ってくれるとは思ってもいませんでした。正直に言うと、大学のゲームのほうがもっとスピーディーでしたね。特にオフェンス面では、ゆとりがあると感じています。ミスや良かったところを見直し、試合を重ねるごとに自分のプレーに対して自信を深めていければと思います。それがここで練習を積む大きな理由です」
NBAの歴代最多得点記録保持者である偉大な父を持つブロニーだが、その落ち着いた振る舞いには誰もが一目置いていることだろう。レブロンは新たなチームメートとなったレイカーズの背番号「9」について、父親の成功に左右されることなく、自分自身の目標に集中していると感じているようだ。
「想像してみてほしい。もしあなたが子どもで、超有名人を父親に持つ裕福な家庭で生まれたとしたら。その子は自分自身で何かを達成したいというモチベーションを持てるだろうか。俺は個人的に、もし立場が逆だったら、胸を張って『できる』とは言えない。俺の幼少期は選択肢が本当になかった。自分のため、母親や家族、故郷のために成功を収めなければならなかった。でもブロニーにはすべての選択肢がある。今すぐバスケットボールを辞めてゲーマーになったり、シェフになったり、何もしないということも選べる。みんなはそれがどれほど難しいことか、そして心疾患から復帰してNBAに入るためにどれほどの努力をしたかわかっていない。彼は素晴らしい子だよ」
サマーリーグや「第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)」を終えれば、すぐにシーズンが開幕する。ヒザの腫れにより大事をとって直近のゲームは欠場となったが、ブロニーは父が合流するまでにどのような成長曲線を描き、プロの環境に適応していくのだろうか。
文=Meiji
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