2024.07.03

ブロニーは気合十分「自分のショットを作る」レイカーズがドラフト指名選手をお披露目

レイカーズがNBAドラフト17位で指名したダルトン・クネヒトと同55位のブロニー・ジェームズ[写真]=Getty Images

■ 父レブロンとの会話は?ドラフト指名選手の心境

 ロサンゼルス・レイカーズのロブ・ペリンカゼネラルマネージャーは7月3日(現地時間2日)、JJ・レディック新監督を横にプレスカンファレンスを開催し、球団の未来を担う2人のドラフト指名選手、ダルトン・クネヒトブロニー・ジェームズを迎え入れた。

 はじめに記者から質問を投げかけられたのは、17位指名のクネヒトだった。3つの大学を渡り歩き、ラストイヤーをテネシー大学で過ごしたガード兼フォワードは、昨シーズン平均21.7得点、5.2リバウンド、1.5アシスト、3ポイント成功率39.7パーセントを記録。NCAAでも指折りのスコアラーだった同選手についてはレブロン・ジェームズも過去に賛辞を送っており、2024年にはその年で最も優れたスモールフォワードに贈られるジュリアス・アービング賞や、最高の転校生に贈られるライリー・ウォーレス賞のほか、オールアメリカン・コンセンサスファーストチームとSEC最優秀選手賞にも選出されている。

 クネヒトは現在の心持ちについて問われると、顔に期待を浮かべながら、以下のコメントを残している。

「電話で話すのとは違いますし、すごく興奮しています。これまでの旅路も楽しいものでした。歴史的なフランチャイズに入団できてワクワクしています。早く仕事に取り掛かりたいですね」

 一方、ジェームズ一家の長男もプロ入りの準備はできているようだ。ドラフト指名されたときのことを問われると、GMと新監督に感謝を示すと同時に、クネヒトに同調。そして、偉大な父と何か具体的な会話をしたかという質問に対しては特別な回答を持ち合わせていなかった一方で、これまでの教訓を大切にしたいという思いを語った。

「非現実的に思えました。今は全てを受け入れようとしているところです。ロブとJJが僕に与えてくれた全ての出来事に心から感謝しています。仕事を始められる日が本当に楽しみです。まだサマーリーグも開幕していないので、父とはそこまで深い会話はしていません。ただ、父は人生を通して勤勉な倫理観を持ち、チームで自分の役割を全うし、コーチの言うことに耳を傾け、素直になるようにと教え、このようなことを頭に叩き込んでくれました」

■ 指揮官は強調「ブロニーが自らの手で勝ち得た」

新HCと新戦力を迎え入れたレイカーズ。新時代到来なるか[写真]=Getty Images


 レディックHCもフレッシュな新戦力には期待を寄せている様子だ。自身のコーチキャリアで初めてドラフト選手たちについて感想を問われると、両者それぞれに対する率直な気持ちを述べている。

「まずはドラフトルームにいられたことに興奮しましたし、私にとって素晴らしい経験となりました。ダルトンが17位で指名されるとは思っていませんでした。彼は私たちにないものを提供してくれるでしょう。ご存知のとおり、彼は動きのあるシューターです。もちろん、ボールをついてもプレーできます。ドラフトボードでは非常に高く評価していましたし、3つのレベル全てで得点ができ、体格にも恵まれています。ダルトンには興奮すべきポイントがたくさんあり、彼を指導できることをうれしく思います」

「ブロニーについてはひとつ明確にしておきたいことがあります。それはロブと私は、ブロニーに何も与えていないということです。ブロニーが自らの手で(この機会を)勝ち得たのです。ブロニーは自分の努力について話しますが、懸命な努力の賜物と言えるでしょう。選手育成を優先する我々にとって、ブロニーは最初のケーススタディーだと考えています。基礎的な感覚、運動能力、攻撃的な守備の起点、シュート、パスなど、彼のプレーにはたくさんの魅力があります。我々が育成プログラムを総合的に構築していく中で、彼は優れたNBA選手になる絶好の機会を得ることになるのです」

 また、プロとして夏を迎えるブロニーは、最初の改善点について積極性を挙げている。南カリフォルニア大学時代にはチームメートの個性もあり、思うように試合に関与することができなかった。厳しいプロの世界では何よりも結果が求められるため、ルーキーそしてチームプレーヤーならではのエゴを見出したいと考えているようだ。

「僕の場合、自分のショットを作り出すことだけだと思います。ゲームの仕方や正しいプレーは理解しているはずです。でも、攻撃面でもっとアグレッシブになり、自分のショットを創造しなければなりません。自分ならできることもわかっているので、もっと積極的にならないといけません」

 クネヒトもブロニーと同じく、ルーキーだからと言って消極的になってはいけないという意見を持ち合わせており、ショットのための準備を怠らず、オールラウンドな選手であることを証明することだけに集中したいと意気込んでいる。

 また、レイカーズは技術のみならず、戦術やメンタルの成長にも重点を置いているほか、栄養やウエイトトレーニング、コンディション回復や精神的健康の維持を監督するプレーヤー開発のディレクターも近日中に雇用する見込みであることを発表。レイカーズは来シーズンでキャリア3年目を迎えるマックス・クリスティーとも新たに4年契約を締結しており、レブロンやアンソニー・デイビスと優勝を目指す傍ら、球団の未来にも投資する意向のようだ。

 レディック率いる新生レイカーズと2人のルーキーは、どのような船出を迎えるのだろうか。

文=Meiji

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