2025.08.25

トニー・パーカーがNBAを目標にコーチへの転身を表明…アンリやジダンから助言も

コーチへの転身を明かしたパーカー(左)、右はティエリ・アンリ [写真] = Getty Images
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 サンアントニオ・スパーズの黄金時代を支えたレジェンドの一人であるトニー・パーカーが、フランスの新聞『L’Équipe』のインタビューで新たな夢を語った。現在、パーカーはNBAのヘッドコーチを次の目標に掲げているという。

 同紙のインタビューの中で、次のステップとして「コーチへの転身」を本気で模索していると明かしたパーカー。そのきっかけは、スパーズ時代の恩師であるグレッグ・ポポヴィッチとの会話からだという。パーカーが昨年10月にポポヴィッチに対して自身の夢を打ち明けたところ、今年初めにスパーズからコートを視察する機会を与えられたと語り、その経験を経てNBAのヘッドコーチという夢にかける思いが加速した模様。

 インタビューによると、パーカーは母国フランスにおけるスポーツ指導者の国家資格取得に向けても準備を進めていると語った。NBAのヘッドコーチということに限ればフランスの国家資格自体は不要ではあるものの、慎重に準備を進めプロの世界で通用する確かな力をつけるための道のりとして取得を志したという。

 パーカーは、現役時代に勝ち得た知名度に慢心することなく、再び“学びの場”へ戻り夢へ歩む謙虚さと確かな熱意を示した。 また、フランスの指導者資格取得については、サッカー界で世界随一のプロアスリートから指導者への転身を果たしている同郷の先輩ジネディーヌ・ジダンやティエリ・アンリからの助言を受けてのことだとも語っている。

 パーカーは2001年のNBAドラフトで全体28位指名を受けてスパーズに入団しNBAデビュー。2年目の2002-03シーズンには早くも1つ目のチャンピオンリングを獲得すると、その後もティム・ダンカン、マヌ・ジノビリカワイ・レナードといった選手とともに強豪スパーズを牽引し、合計4度のリーグ制覇を成し遂げた。シャーロット・ホーネッツに移籍後2019年に現役を引退すると、スパーズはパーカーの背番号「9」を永久欠番とした。

 現在43歳のパーカーは、“4度の優勝経験を誇るレジェンド”から、“名将”への進化を遂げようとしている。長年スパーズで披露してきた戦術眼や知性を、今度はヘッドコーチとしてNBAのコートに再び炸裂させる日が近いかも知れない。

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