2023.08.17

ワールドカップ欠場のマレー「オリンピックでカナダを代表することは今でも僕の夢」

ワールドカップ出場を辞退したマレー[写真]=Getty Images
バスケ情報専門サイト

2シーズンぶりにNBAへ復帰してナゲッツを初優勝に導く

 8月16日。カナダ代表のロスター候補に名を連ねていたジャマール・マレーデンバー・ナゲッツ)が、25日にスタートする「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」へ出場しないことがカナダ・バスケットボールから発表された。

「トレーニングキャンプへ入った時、僕は長くて過酷な(NBAの)シーズンを終えて自分の体が、ワールドカップで必要とされている、フィジカル面において最高レベルで競い合うことができるか反応を見たかった」

 リリースのなかでそう話していたマレーは、2021年4月に左ヒザの前十字靭帯を断裂したことで2021-22シーズンを全休。2022-23シーズンでは65試合に出場して平均20.0得点4.0リバウンド6.2アシスト1.0スティールを残して2シーズンぶりに復帰。

 ナゲッツはウェスタン・カンファレンス首位の53勝29敗でレギュラーシーズンを終えて、ウェスト第1シードとして迎えた「NBAプレーオフ2023」を勝ち上がり、マイアミ・ヒートとの「NBAファイナル2023」を4勝1敗で制してフランチャイズ史上初のリーグ制覇を成し遂げた。

 ニコラ・ヨキッチとともにこのチームの主軸を務めるマレーは、プレーオフ20試合で平均26.1得点5.7リバウンド7.1アシスト1.5スティールに3ポイントシュート成功率39.6パーセント(平均3.0本成功)と大活躍。

 なかでもロサンゼルス・レイカーズとのカンファレンス・ファイナルでは、シリーズべストの平均32.5得点に6.3リバウンド5.3アシスト2.8スティール、フィールドゴール成功率52.7パーセント、3ポイントシュート成功率40.5パーセント、フリースロー成功率95.0パーセントと絶好調で、4戦負けなしのスウィープ突破の立役者となった。

 だがマレーにとって、長丁場の戦いを終えて約2カ月しか経過していなかったため、今シーズンに向けた体の回復にフォーカスすることになったという。

「メディカルスタッフ、チームとの協議の末、さらなる回復が必要なことが明らかになった。そこで僕はトーナメントへ参加しないという難しい決断を下すことになったんだ」とマレー。

2014年にカナダ代表としてプレーしていたマレー(右)[写真]=Getty Images

 カナダ代表は、シェイ・ギルジャス・アレクサンダー(オクラホマシティ・サンダー)やRJ・バレット(ニューヨーク・ニックス)、ケリー・オリニク(ユタ・ジャズ)、ディロン・ブルックス(ヒューストン・ロケッツ)、ルーゲンツ・ドート(サンダー)、ニキール・アレクサンダー・ウォーカー(ミネソタ・ティンバーウルブズ)といった選手たちがいる。

 FIBAランキング15位のカナダは、インドネシアのジャカルタでグループHとしてフランス(同5位)、ラトビア(同29位)、レバノン(同43位)とグループフェーズを戦っていくこととなる。

 マレーは2014年の「FIBA U17ワールドカップ」に出場し、平均16.4得点4.6リバウンド2.9アシスト1.1スティールを残し、カナダ代表は6位に入っていた。今回の発表により、シニアとしてカナダ代表を務める初の機会を逃してしまったものの、代表を引退したわけではない。

「オリンピックでカナダを代表することは今でも僕の夢。このゴールを追い求めるため、僕はこのチームをサポートしていく」とも話していた。まずはディフェンディング・チャンピオンとして迎える今シーズンに向けて、マレーには体を回復させてほしい限りだ。

ジャマール・マレーの関連記事