2023.09.14

バスケW杯で銅メダルを獲得したブルックスをカナダの指揮官が絶賛「申し分ないプロだ」

ワールドカップで活躍したブルックス[写真]=Getty Images
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 9月10日に幕を下ろした「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」で、カナダ代表は3位に入り、同国史上初の銅メダルを獲得。そのけん引役となったシェイ・ギルジャス・アレクサンダー(オクラホマシティ・サンダー)がベスト5となるオールスター5入りしたのだが、ディロン・ブルックスヒューストン・ロケッツ)の活躍も見逃せない。

 27歳のウイングプレーヤーは、大会8試合で平均27.0分15.1得点2.9リバウンド2.6アシスト1.3スティールを記録し、ベストディフェンシブプレーヤー賞に選出。なかでもアメリカ代表との3位決定戦では3ポイントシュート成功率87.5パーセント(7/8)と大当たり。両チーム最長の42分14秒もコートに立ち、ゲームハイの39得点に4リバウンド5アシスト1スティール2ブロックの大暴れを見せ、カナダに初のメダルをもたらす立役者の1人となった。

 今年3月。ブルックスはルーズボールを追いかけていた際にカメラマンを突き飛ばして罰金処分を科され、ロサンゼルス・レイカーズとの「NBAプレーオフ2023」の1回戦ではレブロン・ジェームズを「年寄り」呼ばわり。試合中には股関付近にパンチを見舞い、試合に敗れれば会見に応じず罰金と、トラブルメーカーとなったことで、プレーオフ敗退後にはNBA入りから6シーズン所属してきたメンフィス・グリズリーズから“再契約はない”と通達を受けるなど、一気に悪役のイメージが定着。

 今回のワールドカップでも選手紹介時に会場からブーイングを浴びるなどヒール役となっていたものの、3位決定戦で見せた攻防両面における見事なパフォーマンスに、試合途中から“MVP”チャントが鳴り響き、まさにブーイングを歓声へと変えた。

 そんなブルックスへ、カナダ代表で指揮を執ったジョルディ・フェルナンデスHC(ヘッドコーチ/サクラメント・キングスAC)はこんな言葉を送っていたと、『BASKETNEWS』が9月13日(現地時間12日)に報じている。

「素晴らしいね。彼は(チームへ)関わり、素晴らしくプロフェッショナルな普通の人間でしかない。彼は100パーセントの状態でプレーすべく準備をして、ジムでも練習をしている。申し分ないプロだ」

「ロッカールーム内でも、彼はチームメートたちとつながっていて、みんなが彼のことをリスペクトしている。彼はこのグループのほかの選手たちと同じく、素晴らしい男だ。私が見てきたなかで、ベストな闘争心の持ち主の1人でもある」

 昨シーズンにオールディフェンシブセカンドチームへ初選出された男は、ロケッツの先発スモールフォワードとして迎える今シーズンを前に、ワールドカップで選手としての評価を高めることに成功したと言えるだろう。

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