2025.09.17
日本時間8月27日から9月15日にかけて開催された「FIBAユーロバスケット2025」は、ドイツ代表が金メダル、トルコ代表が銀メダル、ギリシャ代表が銅メダルを獲得して幕を下ろした。
13日の準決勝では、トルコのアルペレン・シェングン(ヒューストン・ロケッツ)と、ギリシャのヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)というNBAの現役ビッグマンが対戦。トルコが一度もリードを許さず、最大30点差をつけて最終スコア94-68で完勝していた。
その試合で15得点12リバウンドのダブルダブルに6アシスト2スティールを残したシェングンに対し、ヤニスは12リバウンド5アシスト2ブロックこそ残すも、フィールドゴール成功率46.2パーセント(6/13)で今大会ワーストの12得点と停滞。
シェングンはその試合後に「彼は素晴らしい選手ではあるけど、最高のパサーじゃない。だから僕らはヘルプして、ペイントを塞ぐように跳ぼうと努めたんだ」と話していた。

ユーロバスケットの準決勝で対戦したシェングン(左)とヤニス(右)[写真]=Getty Images
すると、フィンランド代表との3位決定戦で30得点に17リバウンド6アシスト2ブロックの大暴れでギリシャを銅メダルへ導いたヤニスが反論。「僕はあまり話すことが好きじゃない。ゲームで語らせるタイプなんだ」と切り出し、こう口にしていた。
「僕はNBAで13シーズン目を迎える。これまでにすべてを勝ち獲ってきた。すべてだ。これまで(代表チームでメダルを)手にしてこなかったけど、僕は勝ち獲った。僕には最高の家族がいる。毎日支えてくれる、素晴らしい人たちがいると思っている。彼らと素晴らしい人間関係を築いてきたんだ」
今年のユーロバスケットで、ヤニスはギリシャ代表のシニアチームで初のメダルを獲得。シェングンがプレーするトルコは銀メダルを手にしたとはいえ、両者のNBAにおける実績は大きな差があるというのが現状。
キャリア4年目を終えたシェングンは、ロケッツ不動の先発センターとしてオールラウンドな活躍を見せているとはいえ、昨シーズンにオールスターへ初選出されたばかりの23歳の若手センター。
一方のヤニスはバックス一筋12シーズンでMVPに2度、MIP(最優秀躍進選手賞)、最優秀守備選手賞(DPOY)に輝き、2021年にはバックス優勝の立役者となってファイナルMVPにも選出。
オールスターとオールNBAチームにそれぞれ9回、オールディフェンシブチームにも5回選ばれていて、現在7シーズン連続でオールNBAファーストチーム入りしているリーグ最高級の実力者だ。
211センチ109キロのフォワードは、キャリア初期にはポイントガード(PG)をこなした経験もあり、ここ7シーズン連続で平均5.5アシスト以上を記録。ドライブからコーナーへ鋭いパスをさばいて味方の3ポイントシュートを演出したり、制限区域内で複数のディフェンダーを引き付けて味方のオープンショットを作り出してきた。
「僕はコーチ陣や選手たち、あるいは誰かに嫌なことを言われても言い返すようなヤツじゃない。それは重要なことじゃないんだ。だって最終的に、彼らがなんて言っていたかなんて覚えていないからね。自分がどうやり返したかを、相手がずっと覚えておくことになる。だから僕は自分の中だけにしまっておく」
自身のスタイルについてそう語ったヤニスは、さらに「YouTubeで僕の映像を見に行ってもいいよ。で、その後に僕がいいパサーなのかどうか聞いてみるといい」と話していた。
ヤニス率いるバックスはイースタン・カンファレンス、シェングンが所属するロケッツはウェスタン・カンファレンスのため、両者がNBAのコートで対戦するのは基本的に1シーズンで2回のみ。
今シーズンは、11月10日(現地時間9日、日付は以下同)と2026年4月2日に組まれているため、特に11月の試合でヤニスとシェングンのマッチアップが注目を浴びることになるかもしれない。
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