【B1第10節見どころ】全試合が同地区対決…連敗続く信州は三河に挑む

信州は5連敗を喫し、4勝12敗と苦戦が続く [写真]＝B.LEAGUE

小沼克年

フリーライター

　第10節で行われる1試合のみの水曜ゲームは、全カードが同地区同士の対決。ホワイトリングでは信州ブレイブウォリアーズとシーホース三河が今シーズン初対戦を迎える。

　信州は5連敗と足踏みが続く。バイウィーク中にはロスターを入れ替え、開幕から得点源として活躍していたスタントン・キッドが双方合意のうえで退団。千葉ジェッツの新戦力であったジャスティン・マッツと契約合意を果たした。

　前節はホームで秋田ノーザンハピネッツに連敗。2試合を通じてシュート精度が上がらず、ターンオーバーも合計35個を数えた。それでも、信州でのデビューを飾ったマッツは2試合で計36得点10アシストを記録。チーム浮上のキーマンとして今後も期待が持てそうだ。

　一方、前節の三河は琉球ゴールデンキングスと星を分け合った。第1戦では第1クォーターから25－7のスタートダッシュに成功すると、そのまま20点差の快勝。しかし、翌日は最大17点リードから延長戦に持ち込まれ、最後は82－84でホーム連勝を逃した。

　秋田戦の信州はクォーターごとにパフォーマンスのバラつきがあり、第2戦では第3クォーターで23－8と上回ったものの、最後の10分間で14－28とリードを守れなかった。秋田よりもオフェンス力のある三河を退けるには、40分をとおして高い守備力を発揮しなければならない。

　三河も前節の反省を踏まえ、試合を通じての遂行力が問われる。相手よりも豊富かつ経験値のあるガード陣がけん引して白星を持ち帰りたい。

三河の先発ポイントガードを務める久保田義章 [写真]＝B.LEAGUE

　東地区3位の千葉ジェッツは、ホームで同8位の茨城ロボッツと対戦。Bリーグ以降8戦負けなしと相性のいいチームとの対戦だが、一筋縄ではいかないだろう。前節の初戦で二上耀と原修太が負傷してしまい、第2戦では島根スサノオマジックに31点差で敗れた。チーム力が問われる今節は、本来のアグレッシブな守備を取り戻せるか。攻撃面での注目は大倉颯太。高いバスケIQを持つコンボガードには、要所での活躍に期待したい。

　激戦の西地区において、大阪エヴェッサは1つの正念場を迎えている。6連敗で黒星が一気に増え、今節は琉球ゴールデンキングスと今シーズン2度目の顔合わせ。まずは前節を欠場したアンジェロ・カロイアロの復帰が待たれる。琉球の堅守を崩すには、日本人選手の躍動が必要不可欠。ディフェンス面では、前回対戦時に不在だたヴィック・ローをどのように抑えるか。竹内譲次、土屋アリスター時生といったビッグマンの出来が勝敗を左右しそうだ。

　西地区首位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズに挑むのは、4勝差で追いかける島根。前節で連敗を「3」で止めた島根としては、本拠地での連勝で波に乗りたいところだ。名古屋Dの守備を攻略するには、安藤誓哉、ペリン・ビュフォードを中心に効果的な3ポイントシュートを射抜けるかがポイント。緊迫した展開を制すには、たった1本のリバウンドも重要だ。ゴール下ではウィリアムスニカ、谷口大智がハッスルプレーで勢いをもたらしたい。