対照的な課題を抱える両軍、カギになるのはサンロッカーズ渋谷のゾーンアタック

吉川哲彦

サンロッカーズ渋谷

2018.10.27 18:05 T.O.
試合終了
青山学院記念館

横浜ビー・コルセアーズ

■サンロッカーズ渋谷vs横浜ビー・コルセアーズ（＠青山学院記念館）
第1戦：10月27日18時05分～、第2戦：10月28日14時05分～

　開幕から1勝6敗と星勘定に苦しむサンロッカーズ渋谷は、前節のアルバルク東京戦で勝久ジェフリーヘッドコーチに代わって伊佐勉アシスタントコーチが指揮を執ったが、残り3秒で逆転を許す手痛い黒星を喫した。前半を2点リードで終え、第4クォーター開始約2分の時点で10点差まで広げたが、残り4分39秒のライアン・ケリーの得点までゼロ行進。そして、そのケリーの得点がこの試合の最後の得点。3点リードで迎えた残り7秒で相手に3本のフリースローを与えると、外れた3本目のリバウンドを確保できずに逆転されてしまった。1試合平均得点でリーグ17位という得点力不足が今の成績につながっており、この試合もターンオーバーは6個しか記録していないが2ポイントの成功率が4割を切ってしまっている。

　今節対戦する横浜ビー・コルセアーズは、逆にディフェンス面の課題が解消されない状態。新潟アルビレックスBB戦は相手の外国籍選手が試合開始3秒で負傷し、サイズ面で優位に立つと思われたが、ゾーンディフェンスをいとも簡単に攻略されてしまい88失点。2ポイントは26本しか打たれていないが、そのうち19本を決められ、3ポイントは試投27本で11本の成功を許した。前々節の滋賀レイクスターズ戦で向上したかに見えたディフェンスが再び崩れ、外国籍選手2人と帰化選手エドワード・モリスで構成する実質オンザコート3を活かせていないのが現状だ。

　ディフェンスに難を抱える横浜に対し、SR渋谷は得点力上昇のきっかけをつかむチャンスだが、裏を返せば横浜にとってもディフェンスでSR渋谷を抑えこんで自信をつけるチャンスだ。カギになるのはSR渋谷のゾーンアタック。ライアン・ケリーや満原優樹、長谷川智也ら3ポイントの得意な選手はそろっているだけに、ロバート・サクレのポストプレーやベンドラメ礼生のドライブでインサイドを意識させることができれば、SR渋谷のオフェンスは機能するはずだ。

文＝吉川哲彦

■ロースター
・SR渋谷（ヘッドコーチ：伊佐勉）
満原優樹
 秋葉真司（NEW）
清水太志郎
 ファイサンバ（NEW）
ロバート・サクレ
 伊藤駿
 ベンドラメ礼生
 マーカリ・サンダース・フリソン（NEW）
杉浦佑成
 長谷川智也
 広瀬健太
 山内盛久
 ライアン・ケリー（NEW）