2018.10.26

富山グラウジーズはシーズン序盤の正念場、スミスをどれだけサポートできるかが1つのポイント

2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

富山グラウジーズvs秋田ノーザンハピネッツ(@富山県総合体育センター)
第1戦:10月27日18時05分~、第2戦:10月28日13時05分~

 前節のシーホース三河戦はオフェンスが機能せず、23点差の完敗。中地区首位の座はキープしたものの、勝率で新潟アルビレックスBBに並ばれ、富山グラウジーズはここがシーズン序盤の踏んばり時だ。

 三河戦は2ポイントの成功率が6割近くにのぼりながらも、3ポイントが15本中2本しか決まらず、アシストも11個とパスが回らなかった。ディフェンスでは2ポイントを50本も打たれただけでなく、7割の確率で決められてしまった。2ポイントだけで70点を与えてしまっては、勝つのは難しい。リーグで3番目に少ないスティールはこの試合もわずか1個、同最下位のブロックはゼロに終わっており、ディフェンスを重視するドナルド・ベックヘッドコーチはもどかしい思いだろう。

 対照的に、秋田ノーザンハピネッツはディフェンスで一定の成果を見せている。ここまでの8試合は新潟戦を除いておおむね70点台に抑えており、前節の栃木ブレックス戦も敗れたとはいえ77失点と決して悪い数字ではない。11点ビハインドで迎えた第4クォーターに追いあげ、残り1分を切ってから2度にわたって1点差に迫ったことも自信につながるはずだ。圧倒的に多かったファウルの数も減少傾向にあり、連勝は3で止まったがB1のレベルにアジャストしつつあることは間違いない。

 富山にとってやや気がかりなのはジョシュア・スミスだ。開幕戦で39得点を記録してからは得点数が右肩下がりで、現在5試合連続で20点未満。リバウンドも最近3試合はすべて1ケタ。当然ながらスミス対策を練ってくるであろう秋田に対し、この正念場で存在感を見せつけなければチームとしてもステップアップすることは難しい。ただ、前節はわずか4秒しかベンチに下がっておらず、タフな日程の中でコンディション面も心配なところ。スミスが密度の濃いパフォーマンスを発揮するには、チームメートがどれだけサポートできるかという点も重要になる。

文=吉川哲彦

■ロースター
・富山(ヘッドコーチ:ドナルド・ベック)
レオ・ライオンズ(NEW)
船生誠也(NEW)
阿部友和(NEW)
山田大治(NEW)
水戸健史
宇都直輝
比留木謙司(NEW)
大塚裕土
葛原大智
青野文彦(NEW)
ジョシュア・スミス(NEW)

・秋田(ヘッドコーチ:ジョゼップ・クラロス・カナルス)
野本建吾(NEW)
下山大地(NEW)
白濱僚祐
成田正弘(NEW)
下山貴裕(NEW)
中山拓哉
保岡龍斗
ニカ・ウィリアムス(NEW)
俊野達彦(NEW)
小野寺祥太
ジャスティン・キーナン(NEW)
カディーム・コールビー
谷口大智

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