2018.10.31

コートに立ち続けるベテランシューターの岡田優介「もう一度、チャンピオンシップの舞台に」

今季の3ポイント成功率は驚異の47.6%[写真]=B.LEAGUE
1981年、北海道生まれ。「BOOST the GAME」というWEBメディアを運営しながら、スポーツジャーナリストとしてBリーグを中心に各メディアに執筆や解説を行いながら活動中。「日本のバスケの声をリアルに伝える」がモットー。

 円熟味を増す勝負強いベテランシューター、そして公認会計士など様々なキャリアを持ちながらトップの舞台でプレーを続ける。京都ハンナリーズに来て今シーズンで3シーズン目を迎える34歳の岡田優介は、一番大好きなバスケットボールを様々なことにチャレンジしながら続けている。

 先日トップリーグ通算4000得点を達成したが、その数字に関しては意識していないという。「あまりそこは意識していないというか長くプレーすれば自然と得点につながるので、まずはコートに立ち続けるということが目標ですね。そして勝負の分かれ目といった大事なところで得点に絡めたら、それは楽しいと思いますし、大切にしていきたいなと思います」とコートに立ち続けることが大切だと語ってくれた。その証明として、京都に移籍してからここまで全ての試合でスターターとして出場しているのである。

京都に所属して3年目のシーズンを送る[写真]=B.LEAGUE

 そんな中でも今シーズンはチームとして様々なことが開幕前に起こり、非常にタフなシチュエーションで開幕を迎えた。「まだまだチームとして100パーセントの状態ではないです。そういう意味では非常に伸びしろがあるチームだと思っていて、元々かなりポテンシャルを秘めています。確かにシーズン序盤で色々な事があり、チーム作りとしてはかなり出遅れた部分はあったけれども、今までのハンナリーズが持っている伝統や空気感や文化というのは誰かが抜けた時に誰かがサポートするといったチーム力です。タレント集団なチームに対しても戦えると感じていて、バスケットはタレントだけでやるスポーツではなく、最後のブザーが鳴っている時に勝っているチームが勝ちだと思います。みんなで足りない部分を補って戦っていくバスケットというのが京都ハンナリーズの魅力だと思うので、それが今の結果には結びついていると思いますし、いい意味で世間の皆さんを裏切り続けたいですね」とチームで戦えていることに手応えを感じていた。

「みんなそれぞれが得意なことを持っているチーム。チーム全員がそれぞれの得意なことを引きだせるチームバスケを生みだすよう心がけているので、そういう意味ではコミュニケーションは非常に有用視しています。いい年齢でもあるので、何より最後に勝つためにはどうしたらいいのかということを考えるべき立ち位置にいるのかなというのを自分自身感じています」と自分自身の役割について続けた。

 シューターとして得点を取る一方で、常に周りを活かすことを考えているという[写真]=B.LEAGUE

 そしては私生活では父親となり、いいモチベーションを保ちながらプレーをしている。「私生活は充実していますし、元々バスケットをプレーするだけではなくて色々なこともやっていますし、常にチャレンジしていきたいです。それがたまたまプライベートで育児というのが入ってきますけど、私生活であれ仕事であれ、毎年毎年色々な事が起こります。それは人生の中での楽しみでありますし、本当に好きでバスケットをやっているので、一番好きなバスケットを色々な新しいことにチャレンジしながらしていきたいなと思います。だからこそ、モチベーション高く保っていられるのかなと思いますね」と笑顔で語ってくれた。

 最後に、今シーズンの目標を「もう一度、京都のブースターの皆さんをチャンピオンシップの舞台に一緒に行って昨シーズンできなかった1勝を、まずは実現することですね。優勝というのはなかなか大きな目標だと思うので、まずは一つひとつ登って行くのが自分の中で目標になっています」と力強く語った岡田。彼自身が放つ勝負強いシュートが、チームを再びチャンピオンシップの舞台へ導くことに期待したい。

文=鳴神富一

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