2018.11.18

我慢し続けてやるべきことを遂行、5試合ぶりに勝利を手にした滋賀レイクスターズ

今季初対戦となった滋賀と三遠[写真]=鳴神富一
1981年、北海道生まれ。「BOOST the GAME」というWEBメディアを運営しながら、スポーツジャーナリストとしてBリーグを中心に各メディアに執筆や解説を行いながら活動中。「日本のバスケの声をリアルに伝える」がモットー。

 11月17日に三遠ネオフェニックスのホームに乗りこんで戦った、滋賀レイクスターズ。オフェンスではアドバンテージであるインサイドの高さをしっかりと活かしながらゲームを展開していき、前半で15点差のリードを付ける。後半も我慢しながらゲームを展開していく形となったが、ゲーム終盤に相手のプレッシャーからターンオーバーを連発して猛反撃を受けてしまう。それでも最後はしっかりと逃げきって4連敗からの脱出して、今シーズン4勝目を挙げた。

計30得点13リバウンドと大活躍のラワル[写真]=鳴神富一

 ショーン・デニスヘッドコーチは「皆さんご存知かと思いますが、最近の成績が良くなくてなかなか勝てていない状況でした。今日も最後の数分を除いては自分たちのバスケットボールを遂行でき、良いバスケットが展開できていました。今まではあと少しというところで勝ちきれない試合が続いていましたが、今日は何とか勝つことができたということでとてもポジティブな内容だと捉えています。こういう結果を出すことができたので、ファンの皆さんにも少しは恩返しができたと感じています。この勝利をターニングポイントにしてシーズンのこれからを変えていきたいと思っています」とゲームを振り返った。

 相手のストロングポイントであるシューターに仕事をさせず、オフェンスでは自分たちのアドバンテージである高さをチーム全体でボールをシェアしながら活かしていく。このゲームプランをしっかりと選手たちは遂行したのであった。ディフェンスでは相手の3Pシュート成功率を26.3パーセントと抑え、一方のオフェンスではリバウンド42本にセカンドチャンスポイント19点と圧倒的に相手を上回った結果を残した。この数字がデニスHCの言葉をしっかりと裏付ける証拠であろう。

 司令塔の伊藤大司は「まずは勝てて良かったですし、勝つことに対する喜びを今まで以上に感じました。最後まで自分たちのバスケットをやり続けることができなくて負けてしまうというのは正直精神的にもダメージは大きかったです。今日も内容としては一緒のような感じでしたが、ディフェンスで頑張り続けて踏ん張って勝てたという部分では勝って学べたゲームだと思っています。非常に大きい意味での勝利でしたね。内容としては出だしから良かったんですけど、第4クォーターのようなディフェンスと自分たちのターンオーバーは修正していかないといけないと思います。そうしないとこの先の連勝というものはないですし、より勝ちたいというのであればそういう部分を直していくべきだと感じています」と安堵の表情を見せてくれた。

6アシストを記録した伊藤[写真]=鳴神富一

 日本代表候補に再び選ばれ、チームから期待されている高橋耕陽は「特に第4クォーター終盤の戦い方を含めて内容は悪かったんですけども、勝ったということは事実なので、ちょっとホッとしています。個人的にはマッチアップした外国人選手に対してオフェンスの面では恐れることはあまりなかったですし、今日は自分が打開できなくてもチームメイトに託すことができていたかなと感じています。行けるところは行く、託すべきところは託すといった形でプレーが出来ていて、今日はチームメートを活かすことができていたので良かったかなと思います」とコメントした。

 あと一歩のところですり抜けていった数々の勝利の女神たち。この日は最後まで悪い時間帯でも我慢を続けて自分たちのバスケットを貫き、連敗脱出という使命を果たした結果となった滋賀。やるべきことをしっかりとやる、この当たり前の様で難しい部分を毎試合コンスタントに行なっていけば西地区で旋風を巻き起こすに違いないであろう。連勝するためのチャレンジがここから再びスタートする。

文・写真=鳴神富一

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