2019.03.07
2月10日、ウインターブレイク前のラストゲームで滋賀レイクスターズのアグレッシブさに押されながらも、なんとか凌いだアルバルク東京。7連勝を収めていい形で3週間の中断期間に入ることになった。プレシーズンからBリーグで一番タフなスケジュールを過ごしてきたチームは少し休息に入るが、日本代表選手はこのまま代表活動へと突入する。それは日本バスケ界の運命を懸けた2連戦、アウェイでの「FIBAワールドカップ2019 アジア2次予選(Window6)」を控えているからだ。
日本代表でもアウトサイドシュートなどの得点面で期待が持たれている田中大貴。この日のゲームではシュートアテンプトが5本と少なく、加えてすべてがリングに嫌われて0得点と厳しい結果に終わってしまった。
「勝って終わるのと、負けて終わるのでは全然違うので。このウインターブレイクに入る前の2試合は結果にこだろうとチームで話していたので、勝ち星がしっかりとついていい2日間だったと思います。個人のプレーに関しては昨日の試合が終わって、少し早く代表に気持ちを切り替えすぎたなと……。週末の試合はそれまでの1週間練習してきたことが出てくると思っていて。自分たちは多い人数が代表に選ばれて参加しているので、そういう意味では難しい1週間だったかなと。それでもしっかり連勝することができて良かったと思います」
そして、いよいよ迎える大一番に向けて強い意気込みを示した。
「次の2試合が大事な試合だということは重々承知していますし、すごく責任があってプレッシャーの掛かる2試合になると思っています。ただ、自分たちは今いい流れで来ているとも感じています。次はアウェイでの連戦で難しい試合になると思いますが、どんな内容でも、どんな形でもいいのでワールドカップへの出場権を手にすることができるように必死にやっていきたいです。相手も負けられないと思いますし、ニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)に対してはしっかりと対策してくると思います。その中で本当に簡単に勝てるような戦いではないけど、ディフェンスをがんばったり、しっかりと走って早い展開で攻撃したりするなど自分たちのやるべきことをしっかりとやれば、十分チャンスはあると思うので。前回のイラン戦でもそうでしたけど2戦ともに我慢して我慢して最後まで戦って、なんとかいいニュースを皆さんに届けられるようにと思っています」
最後にワールドカップ、そしてその先にある2020年東京オリンピックへの想いをこう語った。
「大学の頃から代表でもプレーさせてもらって、一度もワールドカップやオリンピックに出場したことはないですし、出場できずにこのままキャリアを終えるのはすごく悔いが残ると思っています。せっかくこういうチャンスがある訳なので、まずはワールドカップの出場権を獲得して、そこから東京オリンピックも出場してプレーしたいです。そのチャンスをつかむために必死にがんばりたいと思います」
後悔しないために、そしてチャンスをつかむために。彼のアウトサイドシュートが夢の一歩をつかむことになるはずだ。
文=鳴神富一
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