2019.03.12
2月10日、ウインターブレイク前のラストゲームで滋賀レイクスターズのアグレッシブさに押されながらも、なんとか凌いだアルバルク東京。7連勝を収めていい形で3週間の中断期間に入ることになった。プレシーズンからBリーグで一番タフなスケジュールを過ごしてきたチームは少し休息に入るが、日本代表選手はこのまま代表活動へと突入する。それは日本バスケ界の運命を懸けた2連戦、アウェイでの「FIBAワールドカップ2019 アジア2次予選(Window6)」を控えているからだ。
華麗なドライブやダンク、さらにはここ最近磨きがかかっているミドルシュートでチームの流れを変えるジョーカー的な存在でもある馬場雄大。この日はダンク1本決めて会場を沸かせたが、シュートを4本しか打たせてもらえずに4得点に終わった。
「滋賀は、勝率は現状低いですけど、強豪チームを倒してきているなどあって自分たちも警戒していて。それでもしっかりと準備してきたので内容どうであれ、チーム全体でコート上の5人がしっかりとカバーしながらプレーして、連勝という形で終われて良かったです。個人として納得いくプレーではなかったですけど、あまり調子が良くない中でもチームにどうアジャストしていくのかを切り替えることができました。それは自分自身の中でも一つの成長だと思っているので。何よりチームが勝利という形で終われて自分自身も満足しています」
アウェイという厳しい環境の中、運命の2連戦で戦うのは史上最強で臨んでくる可能性のあるイラン、前回ホームで快勝を収めたカタール。馬場自身は相手どうこうではなく、自分たちのバスケにしっかりとフォーカスして戦うべきだと説いた。
「日本バスケが注目されてきている中で、それをプレッシャーに感じるのではなくて、いい意味での責任を感じながらプレーしていきたいです。(2020年に)東京オリンピックもありますけど、その第一歩目としてワールドカップ出場というのは本当に大切なことなので。一戦一戦しっかりと日本一丸で戦っていきたいですね。もちろん相手も気にしないといけないんですけど、いかにフリオ・ラマスヘッドコーチが求めるバスケットボールを展開できるかというのに尽きると思うので。まずはしっかりと自分たちのやるべきことを遂行するということを貫いていきたいです。史上最強のイランだと言っても自分たちがつけこむ隙は絶対にあると思いますし、自分たちが今までやってきたことを信じれば絶対に勝てると思うので。そういう意味でまずは気持ちの部分で相手に負けずに戦いたいです」
最後に、2試合への自分自身の位置付けについて、夢のNBAでのプレーという言葉を出しながらコメントした。
「6連勝で来ていて、少しずつメディアなどでも取りあげてもらえている中でこの2試合は本当に大切だと思っていて。一番は結果にこだわること、個人としては少しでも海外に向けてのアピールするためにもしっかりと活躍しないといけないと感じています。他人に任せるのではなく、アグレッシブに自分自身の強みをしっかりと出していければと思っています。将来的には『BリーグからNBA』を自分の中で意識しているので、国際試合が数少ない中でも目の前にある機会をものにすることが必要です。そういう舞台で馬場雄大という自分自身をどうアピールしていくのかというのは考えています」
自身の夢のために、そして日本バスケファミリーの夢のために。彼がコートを縦横無尽に駆け抜け、相手ディフェンスが止められなかった時、それが歓喜の瞬間につながるに違いない。
文=鳴神富一
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