13連勝中も盤石ではない川崎ブレイブサンダース、滋賀レイクスターズは守備意識向上が勝利へのカギ

吉川哲彦

川崎ブレイブサンダース

2019.12.28 18:05 T.O.
試合終了
川崎市とどろきアリーナ

滋賀レイクス

■川崎ブレイブサンダースvs滋賀レイクスターズ（＠川崎市とどろきアリーナ）
第1戦：12月28日18時5分、第2戦：12月29日16時5分

　宇都宮ブレックスと並んで連勝を継続している川崎ブレイブサンダースは、前節も富山グラウジーズを下して13連勝。しかしその内容は完勝には程遠く、第3クォーターまでに15点のビハインドを背負い、第4クォーターに追いついて延長で辛くも手にした白星だった。今シーズンは比較的多いターンオーバーが、この試合は22個にものぼったことも苦戦の要因。マティアス・カルファニの故障による戦線離脱でニック・ファジーカスとジョーダン・ヒースにかかる負担も大きかった。さらには第3クォーターに辻直人がディスクォリファイイングファウルで退場となり、今節は出場停止。チームとして乗り越えるべきハードルを自ら高くしてしまった感は否めない。

　12月に入って5勝2敗と星を伸ばしていた滋賀レイクスターズも、前節は島根スサノオマジックを相手に1点差という悔しい敗戦。ジェフ・エアーズが22得点22リバウンドとハッスルし、齋藤拓実も21得点6アシスト。10日ぶりの出場となったヘンリー・ウォーカーも第4クォーターの活躍が光ったが、後半に49得点で猛追した分、前半に49失点で14点ものビハインドを作ってしまったのが大きな反省材料。島根のパス回しにはやや翻弄された感があり、武器の1つである3ポイントも成功は6本と、12本成功の島根に対し後れを取った。

　滋賀は今節1つでも勝てば、12月を勝ち越して終えることになる。最近6試合は白星と黒星が交互に続いており、今節1戦目は勝利の番。連敗阻止という意味でも、リーグ最高勝率ながら今節は決して盤石とは言えない川崎から1戦目で白星を奪っておきたいところだ。島根以上にパス回しに長けている川崎に対しては、ディフェンスの意識をより高く持って臨まなければならない。中でも篠山竜青や藤井祐眞、長谷川技といったパスの名手にプレッシャーをかけられるか。古巣との初対戦となる谷口光貴を彼らの徹底マーク役に指名するのも面白そうだ。

文＝吉川哲彦

■ロースター
・川崎（ヘッドコーチ：佐藤賢次）
藤井祐眞
 林翔太郎
 青木保憲
 篠山竜青
 増田啓介※特別指定
辻直人
 鎌田裕也
 マティアス・カルファニ
 ニック・ファジーカス
 大塚裕土
 熊谷尚也
 長谷川技
 ジョーダン・ヒース