2025.06.22
6月9日、Bリーグの島田慎二チェアマンがこの秋に完成する「トヨタアリーナ東京」を視察した。案内役を務めたのは、アルバルク東京の林邦彦社長とアリーナプランニング部の林洋輔部長。1時間にわたり、完成間近の新アリーナ内部を歩いて回り、その革新性とスケールの大きさに強い印象を受けた様子だった。
視察を終えた島田チェアマンは、「正直、相当衝撃を受けた」と率直な感想を口にした。国内外の数多くのアリーナを視察してきた自身の経験から見ても、「ここまでの完成度は珍しい」と語る。「センタービジョンの大きさ、リボンビジョンの迫力、イスの座り心地に至るまで、全てがグローバル基準で設計されている」と館内の感想を述べた。

実際にイスに座って、座り心地、見え方を確認 [写真]=TOYOTA ARENA TOKYO
特に印象的だったのは、観戦体験の「近さ」と「見やすさ」だという。すべての席がコートを正面に捉えるよう角度が調整されており、「どこに座っても自然と試合に集中できる」と指摘。「これほど徹底したこだわりは他にない」と驚きを口にした。
今回のアリーナ設計においては、社外コンサルではなく、林社長をはじめとするクラブスタッフが主導してアイデアを出し合いながら進めた点も注目される。島田チェアマンは「社員のモチベーションと信頼がこうした施設を生んだ」とコメント。
アリーナ完成後は、江東区を中心とした地域貢献にも力を入れていく構えだ。ホームタウンを立川から渋谷区、そして江東区に移し、クラブ事務所もアリーナ内に移転予定。林社長は「アリーナを中心に一からファンづくりをしていく」と語り、地域とともに歩むクラブの姿勢を示した。
最後に島田チェアマンは「アルバルク東京はBリーグを象徴するクラブ。そのクラブがこれだけのアリーナを拠点にすることで、東京全体、そしてリーグ全体を引っ張る存在になるだろう」と力を込めた。
新アリーナの開業は、単なるクラブの進化にとどまらず、Bリーグ全体の未来像を示す一歩になりそうだ。
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