2025.08.01

八王子のゾーンに苦戦…福大大濠・片峯聡太コーチ「トランジションで稼ぎたかった」

ベンチで指揮を執る片峯コーチ [写真]=田島早苗
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 7月30日、令和7年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)男子バスケットボール競技は大会3日目を迎え、ジップアリーナ岡山で準々決勝4試合が行われた。第3試合では、優勝候補の一角である福岡大学附属大濠高校(福岡県)が八王子学園八王子高校(東京都)に63-71で敗戦し、3年ぶりのベスト4進出はならなかった。

 試合後、片峯聡太コーチは「今回の八王子さんは、13番のポイントガードを起点に走ってトランジションでレイアップを取りにくるチームだった」と分析。試合前には「速攻の得点を抑えよう」と指示していたというが、「前半だけで10点近く取られた」とコメント。

 八王子のゾーンディフェンスへの攻略については、プレスから流れをつくるプランを描いていたが、思うように機能しなかった。「ディフェンスリバウンドを取った後も、相手は必死に3~4人で戻ってきた。止められても行き切るように言っていたが、守られているように見えて攻め切れず、ハーフコートバスケットになる場面が多かった」と振り返った。

 この日の福大大濠は、ペイントエリアでの得点効率が低く、「向こうが50%に対して、うちは25%前後だった」と指摘した。トランジションの得点を増やすことでパーセンテージを上げたかったが、それが叶わなかったという。「最低でも40パーセントくらいには持っていきたかった。ファウルをもらってでも得点を稼ぎたかった」と語った。

 また、オフェンスのテンポについても「今日はトランジションでのオフェンスが少なすぎた。7~8秒でシュートまで持ち込む回数が減り、ポゼッションも92しかなかった。100近くまで持っていって回数で稼ぎたかった」と反省を口にした。八王子のゾーンディフェンスは想定以上に機動力があり、序盤は攻めあぐねた。「後半は相手の足も止まり、ローテーションミスが出てきたが、1ピリ(第1クォーター)からもっとパスを回して相手を疲れさせたかった」とし、試合の入り方に課題を感じていた様子だ。「40分間で勝つつもりだったが、逆に相手の戦い方に惑わされてしまった」と悔やんだ。

 今大会は主力の白谷柱誠ジャックがケガの影響で出場時間が制限され、「今日も13分か14分ほどしか出せなかった」と明かした片峯コーチ。それでも「冬はもっと得点を取れる布陣で挑みたい」と前を向く。「まだできて半年のチーム。勝ち方の共通認識は甘かったが、それも自分の反省。これから組み直していく」と語り、ウインターカップでの巻き返しを誓った。

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