2025.09.14
8月27日、アルバルク東京が2025-26シーズンの新体制発表記者会見を開催した。新アリーナ「TOYOTA ARENA TOKYO」で行われた会見にはデイニアス・アドマイティスヘッドコーチをはじめ、新加入のブランドン・デイヴィス、マーカス・フォスター、中村浩陸の3名と、サブキャプテンを務めるテーブス海の5名が並び、国内外での戦いに挑む決意を語った。

アルバルクらしさを失わずにプラスアルファを求めるテーブス [写真]=Basketball King
今シーズン、クラブはBリーグの王座奪還を最優先に据えつつ、天皇杯とEASL(東アジアスーパーリーグ)にも挑む。複数タイトルを同時に狙うタフなスケジュールが想定され、選手層と遂行力の総合力が問われる一年となる。
アドマイティスHCは冒頭、「レギュラーシーズンでベストを尽くし、プレーオフで勝ち切ることが至上命題」と強調した。続けて初挑戦となる東アジアスーパーリーグ(EASL)については「アルバルク、東京、さらには日本を代表して戦う責任がある。短期決戦ゆえに一戦の重みが大きく、立ち上がりから高い集中を保つ必要がある」と述べ、初戦の重要性を繰り返し説いた。全員が合流しチームとして準備段階に入った現状を「ここから日々積み上げる」と位置づけ、ロッカールームの結束まで含めて勝つ集団の再構築を誓った。
サブキャプテンのテーブスは、今シーズンに懸ける思いを明確にした。「アルバルクらしさはディフェンスとアンセルフィッシュなバスケット。その核は変えず、得点面の上積みとトランジションの質を引き上げたい」とし、日本代表活動で得た“ペースアップ下でもコントロールを失わない”感覚をクラブへ還元すると語った。リーグ、天皇杯、EASLの三正面作戦に臨むにあたり、「どのコンペティションでもタイトルを狙う」と言い切る姿勢から、ゲームメイクと勝負所での推進力に自負がのぞいた。

新戦力の(左から)デイヴィス、フォスター、中村 [写真]=Basketball King
ここからは、新加入選手の決意と加入の背景に焦点を当てる。まずビッグマンのデイヴィスは「日本でのプレーは初めてではあるが、新たなチャレンジに胸が高鳴る。自分の強みを発揮し、タイトル獲得に直結する働きをする」と意欲を示した。ユーロリーグを含む欧州トップレベルで培った勝者のメンタリティを携え、「攻守両面で競り負けない二刀流」を掲げる。加入のきっかけについては、アドマイティスHCとの相互理解を挙げ、「自分のゲームを理解し、あるがままを求めてくれた。勝利への執着心を共有できる指揮官の下で戦いたい」と語った。チームメートの大倉颯太とはユーロリーグ談義を交わす仲となり、「遠い日本で自身の軌跡を追っていたと聞き驚いた。経験を還元し合い、互いに成長したい」とロッカールームでの関係性にも言及した。
スコアラーのフォスターは「多彩な得点力は最大の武器だが、守備でもチーム基準に達し二刀流として貢献する」と明言した。オンボール、オフボール双方で点を生み出す引き出しに加え、「昨シーズンリーグ屈指の守備力を持つチームに合わせ、自らのディフェンスを一段引き上げる」と約束する。海外で活躍する友人からBリーグの競争力や日本人選手の技術向上を聞き、「成長するリーグの潮流の一部になりたい」と挑戦を選択。大学時代の転校という逆境を糧に、プロとしての視座を整えた過去も「今の自分を支える資産」と語り、勝負どころの意思決定に生きるとした。
ガードの中村は「まずはチームのスタイルを深く理解する」と前置きし、「前からのプレッシャーディフェンスでリズムを作り、オフェンスではゲームコントロールと正確なショット選択で支える」と役割を定義した。アドマイティスHCは「開幕直後から週3試合の過密が続く。中村は状況に応じて出場時間が大きく変わる可能性があるが、どんな場面でも即戦力となれる準備力を備えている」と説明した。つまり、強度を落とさないローテーション要員としての存在が、三正面作戦を支えるうえで不可欠と位置づけた。
外国籍の両選手は、加入前からBリーグの情報を入念に収集していたという。デイヴィスは「年々タレントが集まる成長リーグ」とし、フォスターも「日本人選手のレベルが高く、世界からの関心が増している」と印象を語った。互いにアーロン・ホワイトら旧知の選手名を挙げながら「ここで成功するための助言を得た」と明かし、環境適応への準備を進めてきたことがうかがえた。

コアメンバーと新戦力の融合に期待するアドマイティスHC [写真]=Basketball King
終盤、アドマイティスHCは過去2シーズン連続でCS初戦敗退に終わった現実を直視しつつ、打開策を明確にした。「デイヴィスとフォスターは“勝ち方”を知る選手であり、人間性も素晴らしい。ロッカールームの空気は選手が作る。新戦力の経験と人間性がコアメンバーに融合すれば、必要なケミストリーが生まれる」と語り、戦術と文化の両輪で上積みを図る考えを示した。EASLについては「初戦(10月8日、京王アリーナTOKYOでザック・ブロンコスを迎える)からギアを上げる。短期決戦では得失点差まで意識する」と重ねて強調した。
テーブスは最後に「勝つための細部にこだわる。守備の強度、走る姿勢、アンセルフィッシュな判断、そしてクラッチの遂行力を積み上げる」と締めくくった。王座奪還と国際舞台での躍進を掲げる今シーズン、アルバルク東京は“らしさ”を核に、勝負を決める上積みをどれだけ積み重ねられるかが試金石となる。新戦力の決意と既存戦力の推進力が噛み合ったとき、クラブが目指す複数タイトルへの道筋は現実味を帯びるはずだ。
文=入江美紀雄
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